【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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海底から伸びる手

   

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十五~六年ほど前。それは秋田県の某所、季節は夏のことでした。

その日は、東北といえど朝から暑さは半端じゃなく、客先で雑談に花を咲かせてました。

あれこれ話題が上った中で、現地のスタッフが、近くの海に絶好の岩場があるから飛び込みの競争をしようと言い出して、お昼頃に六人全員で海へ繰り出したのです。

そこは、岩場が飛び込むのに都合がいいように海に張り出していて、高さは海面から五メートル程度はあったと思います。

最初は皆が自由にやってましたが、ただ飛び込むのでは面白くないから、何か奇抜なポーズをしながらやろうということになり、記念にその姿を写真に撮ることにしました。

当時、全員が三十才前後でしたが、無邪気に返ってワイワイしながら開始したのです。

撮影係は私が担当することにしました。

当時はデジカメなんか無くて普通のカメラです。

克也君はイヤミのシェーをしながら、ドッボォン!

そして、更にシェーのポーズで浮き上がったところを撮影。

岩場に戻って来た克也君が、

「何かに足をつかまれたような気がする……」

と変な表情。

それを聞いた一人が「海坊主にか?」と言い、聞いた皆は爆笑です。

確かに、足首辺りには海草みたいのが付いてました。

正樹君はライダーキックのポーズをして、バッシャーン!

こちらは着水前に撮影。

戻って来た正樹君が、「俺は腕をつかまれた気がするぅ」

と言うと、やっぱり誰かが「海女にナンパされたんか?あ~?」の言葉にまた爆笑です。

で、彼の腕にも細い海草のようなものが付いてました。

それはまるで長い髪の毛みたいに見えたのですが、それを言うと場がシラケるかな? と遠慮したことを、今でも後悔に似た思いをしてます。

次の俊雄君は、元水泳部(本人談)でひょうきんな人でした。

皆は彼が何かやってくれると期待して飛び込むのを待ってましたが、思い返せば、その時の彼の様子は少し変(うつむき気味)だったと思います。

彼は岩場から高く上に飛んで、「おかぁ~さぁん!」

と叫びながら、両手を組んで祈るようなポーズで体を横に回転させながら飛び込みました。

皆は「ハナマルキだぁ!」(当時流行った味噌のCM)とウケて笑ってましたが、カメラを構えて撮ることに専念していた私には、悲壮な叫びにも似た声だなぁとも思えましたが。

俊雄君が戻って来るのを待つ間、「あいつはどこをつかまれるんだろな?」と冗談を言いながら待ってましたが、なかなか帰って来ません。

体が浮いているのは見えてるので、呼んでみますが反応なしです。

そのまま浮いて涼んでいるにしても遅いので、様子を見に行った人が何やら大声で叫んでいるのを見て、何か異常が起こったことを知りました。

急いで泳ぎ、数人で近くまで行くと、俊雄君は気を失っているようでグッタリしていました。

仰向けで浮いていたのが幸いで、大事にならずに良かったと話していたのも束の間、気が付き起き上がった俊雄君は、「手、手だ、手だ、手が……」

と繰り返し言いながら、震え上がって海の方を指差しました。

皆も私も何のことやら、どう対処したらいいのか分からず、オロオロしながらも彼の傍にいて様子を見たり話し掛けたりしながら落ち着くのを待ち、やがて彼が話した内容は信じられないものでした。

海に着水する前に無数の手が彼を待ち構えて、彼を海底の方へと引っ張り込んだと言うのです。

この時は、正直言って素直には信じられませんでした。

翌日、写真屋さんから仕上がった写真を見に集まった人は、皆絶句してその写真を見ています。

無言で指を指された先の写真に写っていたのは、克也君が浮き上がって来た傍に、カメラを凝視するかのような女の人(か子供?)の顔が。

正樹君の写真は何事も無いようでした。

そして俊雄君の写真には、なんと海面から数え切れない数の赤い手が飛び出て、俊雄君を待ち構えているかのように写っていたのです。

なぜ克也君の傍に顔が?

なぜ俊雄君に赤い手が?

今でも解りません。

ただ、当時から数年前に秋田沖地震で津波があり、ちょうど遠足に来ていた小学生のかなりの人数が犠牲になったとのことです(後日知りました)。

こじつけかも知れませんが、俊雄君が叫んだ「おかあさん」に意味があるかと思ってもいます。

(了)

 

パラレルワールド・異空間伝説 (迷宮招待!異世界への入り口)

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