【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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這い上がる怨声

   

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高校一年の夏、深夜。友達合わせて五人で、山の奥にあるダムに行った。

852 本当にあった怖い名無し 2005/06/05(日) 03:08:47 ID:CKkyadXP0

足は原付きが三台。俺はカブに乗っていたので、ケツには誰も乗っていなくて、他の四人の友達はそれぞれスクーター二台に2ケツしていた。

そのダムは普通に散策したので、さらに原付きに乗って山道を抜けたところにある、大きな鉄橋に到着した。

「…………」

みな一様に黙り込んだ。

なんだか雰囲気が異常に怖かった。全員がなぜか緊張している。

この橋は明らかに雰囲気が違った。怖いのだ。さっきまでは、ほんとに何でもなくて、ワイワイ楽しんでいたのに。

辺りは、真っ暗闇で外灯すらない。

それでも俺は気のせいだと思い、怖い気持ちを抑えて、記念写真を撮ろうと準備にかかった。

みんななんだか落ち着かず、顔もこわばっている。

でもせっかく来たんだし「早いとこ撮って出発しよう」と声をかけた。

その時ふいに音が聞こえてきた。

……キィ……フュィィ………

遠いところから聞こえてきた。

道のずっと向こう、見えないぐらい遠いところから、山間を隔てて聞こえてきたように思った。

ギクリとはしたが、最初は別に気にしなかった。

しかし暫くするとまた聞こえてくる。

キィ……キィィ………

車のスリップ音のようだ。それが遠くから聞こえてくる。

キィーー……キュィィィ……フィ………

俺たちは顔を見合わせ、「走り屋でも走ってるのかね」と言い合った。

もたもたと写真を撮る準備をしていると、また音が聞こえてくる。

キィーーキィーーキュィィィ……キキキ………

なんだかおかしい……

聞こえる毎に音が長くなってきてる。

そしてそれが徐々に近付いてきているのは明らかだった。

走り屋だったら、絡まれたりしたら、いやだなあ……

その時はまだそんなことを考えていた。

音は、さらに間隔を延ばし、長い間鳴り続けるようになり、どんどん近付いてきている。

キュィィィ……キィーーキィーーキュィィィ……キキキーー………

「ちょっと離れたほうがよさそうだなあ」

友達の一人が、てっきり走り屋だと思い、そう言った時、全員が硬直した!

その音は、いつの間にか、すぐ足下から聞こえてきていた。

そう……鉄橋の真下。

真っ暗闇の河からだ。

ありえない?

なんで橋の真下から聞こえてきてるんだ……

恐怖で顔が引きつった。

しかも、よくよく聞いていると、その音は、車のスリップ音などではなかった。

何人もの男女の声が入り乱れた、うめきとも叫びともわからない、判別不能、理解不能な声が

「ウワンウワン、フュウウウウ、エエエエエーーー、キャアアアアーー……」

とにかく字で表現しづらいのだが、大勢の男女が声を絡ませ合って、奇妙な叫び声を上げていた!

その声は、橋の真下からどんどん上がってくるような感じがした。

明らかに人間のものではない!

やばい!やばい!やばい!

みんな一斉に逃げ出し、原付きに乗ってエンジンをかけた。

二台のスクーターはすぐセルでエンジンがかかり、出発しようとしている。

俺はと言うと、カブのためキックでエンジンをかけなければならなかった。

が、エンジンがかからない。

何度キックしてもかからない。

その間、あの声はどんどん迫ってきている。

ついには、橋に上がってきて、俺の背後に迫ってきている感じがした。

もう恐怖で足がガクガク震え出し、キックもまともにできなくなってきた。

怖すぎて、鼻がツーンとして、手なんか感覚がなくなってきた。

こんな恐怖体験は生まれて初めてだった。

「待ってくれーー!」

俺はスクーターの友達にあらん限りの声で叫んだ。

一台はすでに逃げ出した後だったが、もう一台の友達がその声に気づいて、びっくりしたように振り返って、止まってくれた。

ようやくエンジンがかかった!

俺はもう脱兎の如くアクセルをふかして逃げ出した。

それを振り返ってみていた友達と、その後ろに2ケツをしているもう一人の友達の顔も、カブのライトに照らされて見えた。

それが見る見る恐怖に変わっていくのが分かった。

やべえ!

俺の真後ろに何か見えているらしい!!

怖えええ!!

バックミラーが視界に入ってきたが、相変わらず真っ暗闇だ。

でも振り返って確認などできるはずもなかった。

あらん限りアクセルを握りしめ、友達と合流し、鉄橋を猛烈なスピードで渡りきり、あとは振り返ることなどせずに、ただひたすら街の方に街の方に、原付きを走らせた。

そうして俺たちは這々の態で逃げ帰ってきた。

あとで、友達に聞くと、俺がカブのエンジンをかけている時、その背後で、鉄橋の下から、のそりと這い上がってくる、黒いモヤモヤしたものが見えていたらしい。

それはよく見えないけど、黒い霧だったと言ってた。

もう一人の話が強烈で、そいつは別のものが見えていたらしく、いわく、古びた着物を来た、異様に首の長い女が、凄まじく笑いながら、スーッと近付いてきていたということだ。

さらにその背後には、ゆらゆらとうごめく何体もの人影が見えたらしい。

これにはかなりゾッとさせられた。

(了)

 

怖い本(1) [ 平山夢明 ]

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