【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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瞬間移動ベイビー

   

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以前、友人宅に遊びに行った時の話です。

正確には、当時同棲していた彼女の友人夫婦宅で、その夫婦に待望の子供が産まれて三四ヵ月後のこと。

母子ともに落ち着いてからの訪問でした。

出産祝いを渡し、月並みなやり取りの後にはお酒も入り、私達四人(友人夫婦と私達カップル)はリラックスしたムードで世間話に花を咲かせていました。

当の赤ちゃんは、襖一枚をはさんんだ隣の部屋にあるベビーベッドでスヤスヤと眠っているところでした。

そのうち奥さんがトイレに立ち、ついでに隣室の赤ん坊の様子を確認しようと襖を開けました。

「えっ!?」

「あれっ、なんで!?」

と驚きの声。

それまで泣き声一つなかったので

「どうした?」

「どうかしたの?」

と、私達三人は落ち着いた雰囲気のまま問い掛けました。

すると奥さんが、

「ソファーで寝てるんだけど……」

私達は

「は?」

「え?」

先ほど確かにベビーベッドへ奥さんが寝かせたはずです。

立ち上がって見に行くと、先ほどベビーベッドに寝かせたはずの赤ん坊が、ベビーベッドから二メートル程離れたところにある、同じ部屋の二人掛けソファーの上で眠っていたのでした。

「私……ベッドに寝かせたよねえ?」

居合わせた四人の頭には疑問符が浮かびます。

「そうだったよねえ……」

「うん」

「だって落ちたら危ないし、そっちに寝かせるわけないよ」

その後も全員であれこれ記憶を探ってみましたが結局謎のまま。

友人宅のベビーベッドは一般的なタイプで、周囲を柵で被った赤ん坊の落下を防止しているもの。

当然ながら赤ん坊が自力でベビーベッドから這い出る事は考えられず、誰かが抱き上げでもしなければ、それは不可能でした。

そしてこの時に家の中に居たのは、隣室に居た私達四人だけ。

これは後々戸締まりと共に押入やタンスの中まで、何度も屋内を確認しましたから間違いの無いところです。

とりあえず赤ちゃんに異常は無かったのですが、ソファー上の赤ちゃんには掛け布団一枚かかっていませんでした。

なによりソファーから落下の危険性もあるので、奥さんが監督不行届き的な感じでご主人に注意されました。

「私達がお邪魔しているので、あれこれ気を使って頂いてる内にウッカリしてしまったのでは?」

という事でその場を収めました。

しかし、ベビーベッドに寝かせてからは、大人全員ずっと同じ部屋にずっと居たはずです。せいぜい一時間位のことでした。

その後は再び和気あいあいとなっていたのですが、それから二時間位の間に、同様の事が二度も起こりました。

「ちょっと、どうしてよ!?」

「おまえいい加減にしろ!」

「誰よ!」

赤ん坊も泣き、四人ながら騒然とした状態に。

私達にも疑いの目が向けられ、私の彼女も感情的になってしまい雰囲気は最悪、奥さんと私の彼女が睨み合う一幕も。

取り合えず私と先方のご主人とで話し合い、ひとまず私達は帰る事に。

それしか落ち着かせる方法がありませんでした。

下手をすれば事件にでも発展しそうな話ですし、何より赤ん坊の身の安全を考えれば、とにかく状況を変えるべきと私は考えていました。

帰りの車中。

「勘違いにせよ、むこうは初めての赤ん坊で多少なりとも気張っている、あの状況ではこっちを疑うのも無理はない」

と諭しましたが、当然ながら納得いってない様子でした。

その後、十年来の友人だったはずの彼女と奥さんは絶縁状態となり、当人同士は全く連絡を取り合わないかたちになりました。

私からは一、二回ご主人に連絡したのですが、『ちょっと色々あって今はお話しできない』といった内容の受け答えで、原因不明で釈然としませんでしたが疎遠となっていきました。

その数ヵ月後

むこうのご主人からお詫びの連絡がありました。

どうやら奥さんが育児ノイローゼとのことで、あの時の事も奥さんに起因するようだと。

もう私の彼女と先方の奥さんは絶縁状態でしたし、私自身も今さら謝罪されてもという心境でしたが、どうやらご主人には気になる事があり、実際はその確認を含めての電話というところでした。

私の彼女みかちゃんについて尋ねられました。

「あの時みかちゃんの髪の毛短かったですよね、ショートでしたよね?」

「そのはずです、それがどうかしました?」

当時の彼女というのが、私と付き合う前から別れるまで、ずっとベリーショートで時には私より短いくらいでした。

以下は先方ご主人からの内容です。

「あの後も娘がおかしな場所で寝てる事や、色々な事があった」

「おそらく家内の仕業だが、よくよく調べると娘の回りから長い髪の毛が見つかる事が多かった」

「ショートカットの家内の髪の毛とは考え難く、第三者の可能性もあるので、あれこれ調べて回っている」

「みかちゃんは、ショートの印象だが一応念のため」

との事でした。

こちらにすれば事実上の疑いが晴れたわけですが、後味の悪い体験でした。

結局彼らとの連絡もはそれっきりで、当時の彼女とも別れてしまいましたから、今も真相は謎のままです……

(了)

 

あした学校で話したくなるほんとうに怖い怪奇現象 [ 並木伸一郎 ]

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