【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

*

守護犬

   

Sponsored Link

昔、庭で柴犬を飼っていた。

賢い犬で、人に吠え掛かるということがほとんどなかった。

ある日、同居の祖父が亡くなった。

弔問客やら業者やらいろんな人が出入りするので、邪魔にならないように彼を家の裏に繋ぎかえた。

一日放置されたのに吼えることも鳴くこともしなかった彼が、祖父の棺を運び出す段になって悲痛な声で遠吠えをした。

裏手にいた彼に見えていたはずもないのに何か分かったらしい。

それまで遠吠えなんて一度もしたことがなかったのに、ものすごくよく通る声で長く響き渡った。

辺りが静まり返って、皆が「(犬にも)分かるんだね。見送ってるよ」と言った。

悲しさに満ちた声で、一生忘れられない声になった。

彼にまつわる話で不思議に思ったことがもう一つある。

庭で育った彼は家にあげられるのが嫌いだったのだが、高校生の私が一人だけで週末の二日間留守番しなければならなかったとき、夜、心細かった私が彼を家にあげようとすると、すぐに部屋に入ってくれた。

庭が好きな彼は普段なら絶対に嫌がるのに、大人しく私の横に寝てくれた。

ところがぴったり一時間に一回外に行きたがる。

最初はトイレかと思ったが、普段なら散歩中に用を足して庭では絶対しない。

しかも回数が多すぎる。

不思議に思ってあとをついていくと、彼はなんと家の周りをぐるりと一周してあたりを探るようにかぎ回り、パトロールして戻ってきていたのだ。

翌日(日曜日)の昼間、バイト先から男性職員に送ってもらって帰ったとき、お礼にお茶を出そうと思ったのだが、普段は吼えない彼がうなりまくって、頑として門から先へ職員を入れることを阻んだ。

セールスを追い払うことはあっても、客に吼えたことなんか一度もないのに。

噛み付かんばかりの勢いで、どんなになだめても駄目だった。

職員と相性が悪いかと言えばそうでもなく、以前来た時とその後来た時は何の問題もなく、吼えることもうなることもなかった。

彼は家に私一人しかいないことを知っていて、私を守ってくれていたのだと思う。

(了)

 

埼玉の怖い話 [ 桜井伸也 ]

Sponsored Link

 - 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

神社のプレハブ小屋

  これは私の少年期の体験です。実話ですので、人名地名は一切省いて書か …

消えた灯台守

むかし読んだ本に紹介されていた話です 234 名前: 固定特異点 投稿日: 01 …

雷鳴の駅舎で

大学生の時の実話。 133 : 本当にあった怖い名無し : 2013/08/30 …

盆運び女中

私は太っているためか、イビキがかなりうるさいらしい。 先日伊豆の温泉へ社員旅行に …

着物の少女

毎年夏、俺は両親に連れられて、祖母の家に遊びに行っていた。 772 本当にあった …

まぶたの赤児【哀しくて切なくてチョッと怖い話】

よく怖い話で「昨日までいた彼女の存在がそっくり消えた」とか「昔の友達に関しての記 …

トンネルミステリー

小学六年生だった、ちょうど冬休みに入った日のこと。 そのトンネルは高速道路の下を …

光明真言を唱えはじめてから不思議な事が起こり始めた ←それアカンやつや!

不思議な事があったので書かせてもらう。 色々な理由で、真言宗のお坊さんから勤行を …

『日本の地獄絵巻』という本を借りた

  暑くて眠れずにぼんやりしていたら、ほんのり不思議な体験を思い出した …

兄に話しかけてはいけない

爺さんから聞いた話。 753 :本当にあった怖い名無し:2016/12/01(木 …