【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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シゲジの話

      2022/01/01

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お久しぶりっす。

118 名前:ノブオ ◆x.v8new4BM [sage] :04/07/30 15:43 ID:H2N3QmhC

だいぶ前に、変な女を車に乗せた話をカキコしたんですが、

そのことを、シゲジと飲んでる最中にポロッと喋ったら、

「それやったら俺、会社の川本さんにスッゲェ話聞いたことあるで」

などと言い出したんです。

すかさず「それ聞かせてぇや」と頼むと、

「せやけど、絶対喋るなって言われてるねん」

一瞬、軽い殺意を覚えましたが、

隣に座ってた女の子が、「なにそれぇ~聞きたい~」と食いついてくると、

「そうか~(ニヤニヤ)」と調子に乗ってペラペラと語ってくれました。

シゲジありがとう。

と言うわけで、今回はその話をうpします。

川本さんはやっぱりDQNなんですが、アウトドア系らしいです。

川辺でバーベキューとかしてゴミ捨てて帰るようなタイプ。

ワゴンの後ろにキャンプ道具一式を常備してて、

「一緒に星空みよーぜ」

とか言って口説いた女とキャンプして、肉食って一晩中ヤリまくるそうです。

その時も、昼に口説いた女を一旦家まで送って、そのままエロキャンプにGO!

小さなダム湖のほとりでテント張って、肉食って酒飲んでセックスしまくり。

ヤッてる最中、対岸の方から変な音が聞こえてきました。

「オオ~~」とも「アア~~」ともつかない、人の声か獣の鳴き声のような音。

対岸のほうを見ると、薄闇を通して林の中に立っている人影が見えます。

ハイになっていた川本さんは、

「うおおおお!!」と雄叫びを上げ、滅茶苦茶に手と腰を振って応えました。

(どーせ、山のオッさんが覗いてるんやろ。ほならサービスしたろ)

川本さんはそう考えて、ますます激しく腰を振りました。

一発終わって対岸を見ると、人影は姿を消していました。

文字どおりの酒池肉林を満喫した後は、星なんか見る間もなくテントで爆睡。

いつもは、そのまま朝までグッスリの川本さんですが、

その日はどういう訳か、夜中に目が醒めました。

真っ暗で何も見えませんが、風が頬に当たる。

どうやらテントの入口が開いているようです。

と……ふいに目の前の闇が少し蠢いたのです。。

その時はじめて、暗闇だと思っていたものが実体を持っているのに気づきました。

目の前ギリギリに何かがある…。

その何かはやがて眼前からゆっくりと遠ざかって、

それではじめて正体が分かりました。

巨大な顔のようなもの。

頭には長い黒髪が生えているのですが、顔の部分は目も鼻も口もないのっぺらぼうです。

つるりとした白っぽい皮膚が、本来口のあるあたりだけ、横に切れ目が入っています。

かすかに、クッ…クッ…クッ…と押し殺した笑い声のような音が聞こえてきます。

川本さんは思わず声を上げそうになりましたが、すんでのところで我慢しました。

音を立てたらあかん、と本能的にそう思ったそうです。

のっぺらぼうなので表情は読めないのですが、

目がないので、音とか息とかで様子を伺っているのではないか?

そう考えて、息も殺してじっとしていました。

やがて、巨大な顔は川本さんの目の前から遠ざかり視界から消えました。

「…う…うわああああああああああああああああ」

今度は隣で寝ていた女が大声を上げました。

どうやら女が顔に気がついたようです。

クッ…クッ…クッ……

「わああああああああああああああ!うわあああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

笑い声のような音が止んだかと思うと、不意に女の叫び声がくぐもって小さくなりました。

川本さんは、女の方を見ないように、声を上げないように、必死の思いで耐えていました。

「ァァァァァァァァァァァァァ…──」

パキッとかペキッとか、クルミや梅干しの種を割るような音がして、

女の声が聞こえなくなりました。

耐え難い沈黙がしばらく続き、しばらくして、またあの笑い声が聞こえてきました。

クッ…クッ…クッ…

(アカン。次にあの顔を見たら、もう耐えらそうもない)

川本さんは、そう思って覚悟を決めていましたが、やがて、笑い声は遠ざかり、

何ものかがテントから出ていく気配と共に、あたりには静寂が戻ってきました。

しかし、川本さんは、恐怖のあまり身動き一つできずに朝を迎えました。

あたりが充分明るくなってから、恐る恐る隣の女のほうに顔を向けました。

首から上がなくなった女の死体が転がっていました。

不思議に、血はほとんど流れていなかったそうです。

「…それで、テントはダム湖で洗って、持って帰った言うてたわ」

シゲジは上機嫌で喋りまくっていましたが、女の子は明らかに引いていました。

「女の死体は気持ち悪いから放って帰ったらしいけどな」

「最悪~!」

「キモイわ!そいつ!」

「なんでやねん!気持ち悪いやんけ」

「あんたもキモイ~!」

「シゲジくん見損なったわ~」

「イヤイヤ俺の話ちゃうねんで!関係ないねんて!」

言い訳しているシゲジを見て(こいつ本気でアホや…)と思い直しました。

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