【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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迫りくるもの~呪いの運び手

   

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自分の体験書いてみる。

578: 1/2 2009/04/18(土) 21:42:19 ID:0TzeR6sz0

幼児の頃の話だからあやふやな部分があるし、はっきりとしたオチもないけど、暇なら読んでくれ。

俺が生まれたときから、母親の親友の女性とその息子が、うちに一緒に住んでいた。

ちょっと訳ありなんだけど、そこは省略……(父の不倫とかでは断じてない)

俺はその息子:ハルユキにすごく懐いていて、ハルユキも俺を実の弟のように可愛がってくれた。

で、三歳くらいの時、俺はヤバイ病気にかかって入院したんだ。

その時、病室でおかしなものを見た。大きさは自分と同じ三歳児くらい。

外見は言うならば、日本人ぽい顔立ちのリアルなダッコちゃん人形

dakkochan

dakkochanboom

真っ黒な顔でニヤニヤしていて、唯一白くはっきり見えるめだけが、左右バラバラに、めちゃくちゃな方向へとギョロギョロ絶えず動いていた。

そいつが上半身は起こした状態で、膝を曲げたり伸ばしたり……

うまく言えないけど、脚を尺取り虫みたいに動かして移動する。

動き自体はゆっくりで、病室にある家具にぶつかるとそれにつかまって立ちあがり、俺の寝ているベッドの方に顔を向けて、「ケンジ!ケンジ!」って叫ぶ。

しばらく叫ぶと方向転換して同じように移動し、家具にあたると立ち上がる。

この繰り返し。訳分からん。

文字で読むと笑えるが、見ると怖いぞ。

そいつが出るのは大抵夜遅くで、時間としては10分くらいかな?

俺は周りの大人たちに泣きながら訴えたんだけど、親も母の友人も真面目に取り合ってくれなかった。

聞いてくれたのはハルユキだけで、面会時間が終わってハルユキが帰るときはいつも大騒ぎしたらしい。

入院中ほぼ毎日でるそいつは、適当な方向に動いてるように見えたが、実は少しずつ出現する場所が、俺のベッドの近くになっていることに気づいた。

こいつがベッドに着いたらどうなるのかと、心底怖かった。

大人は取り合ってくれない。ハルユキだってまだ子供だから頼りようがない。

病状は悪化していて退院のめども立たない。逃げようのない状況だ。

ある日、とうとうそいつがベッドのすぐそばに現れた。

ちょうどその時いたのがハルユキだけで、俺はそれをゆびさして必死にハルユキに訴えた。

何回かの方向転換を終えたそいつは、俺のベッドの方向に移動してきた。

自分は殺されちゃうんじゃないかと思って、もう泣きまくった。

その時、困った顔をして見ていたハルユキが、泣いてる俺にしがみ付いて、「ハルユキ!ハルユキ!」ってなぜか自分の名前を叫ぶんだ。

俺はぽっかあん状態だったが、ハルユキが「返事してください」って言うから、「うん」って返事した。

そうしたら、なぜかあいつの進行止まったんだ。

それからハルユキは、「ケンジって呼んでください」っていうから、ハルユキに向かって「ケンジ?って言うと、ハルユキが「はい」って返事した。

そしてあいつを見ると、これまでずっと目玉をめちゃくちゃに動かしていたあいつの視線が定まっていた。ハルユキに向かって。

ハルユキとあいつの目が合っていたようだから、あの瞬間きっとハルユキにもあいつが見えていたんだと思う。

ハルユキは青い顔で突然泣き出し、病室からすごい勢いで逃げ出した。

あいつは同じような動きだが速度を上げ、ハルユキの後を追って出て行った。

あの後なにがあったのかは覚えてなくて、ハルユキに聞いてもはぐらかされるだけで教えてくれない。

あいつが何者なのかもわからない。似たような体験談も聞いたことない。

ハルユキもこのことを覚えているから、夢でないのは確かなんだが……

結局俺は、その日以後急速に回復して、数日後には退院した。

今俺が生きてるのは、多分ハルユキのおかげなんだと思う。

ここまでが体験談。

余談だが、ハルユキはこれ以外にも何かと俺を助けてくれて、犬に襲われた時や、韓国料理屋で石焼ビビンバの器を落とされた時なども、危険な位置にいたのは俺なのにもかかわらず、庇って代わりに怪我してくれる。

生きているのもそうだが、俺が五体満足なのも、実はハルユキのおかげなのかもしれない。

今度飲みにでも誘ってみるよ。

581: 本当にあった怖い名無し 2009/04/18(土) 21:59:31 ID:9uX+U8Qa0

病室出たところで待ち伏せてフルボッコにしたんだろうなぁ。

ところで何でハルユキは敬語なの?

584: 578 2009/04/18(土) 22:19:29 ID:0TzeR6sz0
>>581
フルボッコ(笑)それなら見たかった。

ハルユキのお母さんが俺の父親に雇われているような形だったんだ。

だからハルユキはお母さんから「ケンジ君にも丁寧に話しなさい」っていつも言われてた。

まだ名残はあるけど、今では二人だと「ケンジさん早く飯食いやがってください」とかになる。

248 本当にあった怖い名無し sage 2009/05/01(金) 21:44:39 ID:ZetKROOY0

俺はオカルト好きな割に霊感ゼロなんだけど、こないだの書き込みの後、師匠さんとかコトリバコとか、大御所さんの仲間入りできたらすごくね?という野望が湧いてきたんだ。

というのも、俺的最恐体験が、読み返してみたらなんかほのぼのした思い出っぽく仕上がってたから。

リベンジのつもりで、自分の体験した事を詳しく調べてみることにした。

まず両親にあたってみたんだけど、全然取り合ってくれないから、昔からいる家政婦のおばちゃん捕まえて問い詰めてみたところ、以下のことが判明。

① ハルユキはあの後、うちの氏神様を祀ってる神社に一人でいるところを発見された。
当時両親が訴訟起こしてて、逆恨みした相手方が誘拐したのかと、家人はすごく心配したらしい。

② 退院後、俺のおもちゃ箱の中に、俺が見たものとよく似た人形が見つかった(誰も買ってない)

③ それ見て大泣きする俺を、さすがに気味悪がった両親が御祓いに連れてった(俺は覚えてない)

④ 人形はハルユキが自室に持ち帰ったらしいが、その後どうしたのか不明。

ただ、おばちゃんがハルユキの部屋の掃除中、クローゼットに御札張られた変な木箱を見たとか……

面白くなってきて、神社にも突撃した。鳥居くぐるなんて物心ついて以来。

当時対応した神主さんに会えたが、俺が名乗るとそわそわしだして、「お帰り下さい」って強引に追い出された。

これはもうハルユキを問い詰めるっきゃないなと思い、彼を夕飯に招いたが、なんか様子がおかしいかった。

異常に饒舌なのに、俺の質問はぐらかしたり無視してばかり。しかも話す内容が意味不明。

いつもは人見知りしない俺の息子が、ハルユキ見て引きつけ起こすくらい泣く。

嫁も唖然とするやらあきれるやらで、話し切り上げてお開きにってことになったんだ。

で、このあたりからずっと訳分かんないことラッシュ。

・仕事中のはずのハルユキから自宅にいたずら電話?があったらしい。嫁が怒りながら証言。ハルユキは否定し、同じ職場の父もハルユキを弁護。

・俺も在宅してた時、家のチャイムがゆっくりと1分近く連打されるが、誰もいない。マンションのエントランスデスクに聞いても、うちに来客はなかったとのこと。

・俺見てぎょっとして、「あれ?ハルユキさんかと思ったのに」と言う人続出。

・時々視界の端を黒人か中東系の人みたいな人が歩く。

・電話の相手がしばしば「なんか変な声が混ざって聞こえる」と言う。

・「ハルユキさんのお宅ですか?」という間違い電話が何回も来る。

・たまにどこからか変な音楽が聞こえてくる(俺と嫁が確認)

・ポルターガイスト現象が若干発生。

……他に忘れてるのもいくつかあると思う。

嫁が神社に相談してお守りもらってきたら、上の現象は収まったけど、代わりに

・俺の個人ケータイが時々勝手に着信拒否になる。

・解除した途端、自分のアドレスから変な英文のメールが連続で来たことがあった。

・ハルユキや父が毎晩のように電話してきて、「家にいるか?」って聞いてくる。

・ハルユキの母さん(故人)の写真が、朝起きるとリビングの床に置いてある。(鍵付きの書斎に置いてるから、息子の仕業ではない)

ここ二三日は、嫁が「気味悪いからハルユキとは距離を置きたい」と言い出す始末。

ハルユキ自身は妙な事故でちょっと入院した。

最近はつかまり立ちする息子の姿があいつっぽくて、怖く思えてきたよ。

これってハルユキの生霊のせいとかないよな?

実はただの俺の気にしすぎで、それが嫁に移ったのかもしれないから、今度嫁に付き添ってもらって、メンタルクリニックに行ってみるつもりなんだけど、オカ板の古参住民である嫁は、「まず御祓い行こう」と。

御祓いって、産土の神様祀ってるとこと、霊験あらたかな神宮とかのどっちがいいんだろ?てか、俺の行動の何がスイッチをいれちゃったんだ?マジ怖いよ。

256 本当にあった怖い名無し sage 2009/05/01(金) 23:22:03 ID:To+hFr5N0
//syarecowa.moo.jp/210/35.html

まあハルユキの生霊うんぬんは気にしなくて良いんじゃね?なんか身代わりになってくれてるっぽいし。

それより黒人とかダッコちゃんとかが気になるな。外国人関連でなにか心当たりは無いのか?

それと、ハルユキ自身の妙な事故って何だ?

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257 248 sage 2009/05/01(金) 23:31:34 ID:ZetKROOY0
>>256

症状自体は大したことじゃないです。

ハルユキを夕食に招いた日、なんか酔ってるっぽいから一人で帰すの心配で、車を呼んだんだ。

運転手さんが、車のドア開けるため降りてきてくれたんだけど、ハルユキは自分で開けようとして取っ手に手をかけた。

そしたら、その瞬間ドアがすごい勢いで開いて、ハルユキが頭ぶつけて吹っ飛んだ。

すぐ立ち上がったんだけどふらふらしてたから、「頭打ってるといけないから」って病院連れてって、一泊検査入院させてきた。

脳震盪気味?みたいだけど異常はなかったから、俺がちょっと過剰反応しただけかもしれないが……

ついでに俺は外人苦手っす。

外人とは縁がないし、したがって恨みを買う機会すらないと思うんだけどなぁ。

248-1 sage 2009/05/02(土) 18:36:26 ID:1CD+MdfM0

書く度に謝ってばかりいますが、今度は本気で心の底からお詫び申し上げます。

申し訳ありません。

大事なことを最初に書いておきますと、自分の体験談は、本当にほんのちょっぴりですが、『読むと来る系』の危険があったそうです。

もし俺の話を読んだかたの中で、万が一俺と同じ経験をされたかたがいたら、『自分じゃない』と強く念じてください。

おそらくそれで解決します。

では、今日の霊能者のかたとの面会について報告します。

上記のとおり危険がありますし、根本的な解決には至ってないので、興味のないかたはどうぞスルーしてください。

《今日のまとめ》

前スレで書いたことを話したところ、俺がなんかの呪いのターゲットになっていることは間違いないと。

人形がおそらく呪いの媒体?になっていて、ブードゥー系の呪いかもと言われた。

ブードゥーと言うのは、術者の能力によって効果はピンキリだそうで、俺を狙った人は、『ちゃんと呪える』程度の力はあるそうだ。

なんかの精霊だか悪魔だか分らんが、使い魔みたいのを派遣して俺を呪ったらしい。

おそらく俺とハルユキが見た奴だ。

だから本来なら、俺はあの時死んでいたはずなのだが……

俺はなぜか、『ありえないレベル』で『霊感がない』人間なのだと。

よく幽霊見えるかどうかをラジオにたとえて、『波長が合えば見える』とか説明することあるじゃん?あれで言うと俺は、『電源がOFFどころか電池も入ってない』

で、発するものが何もないから、派遣されたほうも俺を認識できずに困ったのだろう。

しかも、やっと俺らしい相手を見つけたと思ったら、変な形でハルユキが介入して、ハルユキと俺の区別がつかなくなって、結果手を下しにくいんじゃないかと。

つまり、ハルユキと俺、どっちにしようかなー状態。

俺に関して言えば、奴の事を忘れておとなしいく刺激しない生活していれば、最終的にはハルユキを俺と認識する可能性が高いとか。

神社の人の態度について言えば、

「一度ハルユキさんを通して事件に関わっているところに、再び関わりを持てば、その使い魔の選択肢の中に、自分が含まれる危険があるからだと思います。相手に目をつけられたとき、自分で呪いを跳ね返す自信がないのでしょう」と。

「インターネットに書いちゃったんだけど、読んだ人が選択肢に含まれる危険はありますか?」と聞いたところ、

「……直接的なかかわりじゃないし、大丈夫だと思うけど……もし向こうから様子見に来られちゃっても、自分は別人アピールしておけば平気でしょう」との事。

「俺は御祓いしたほうがいいですか?」の質問には、

「そうするとハルユキさんに全部行くかも」と言われたので、今日は御祓いあきらめたよ。やるなら二人揃ってやらないと、危険が一方に偏るそうだ。

今はヒトガタでも作って相手の目をごまかすくらいにしておけと、作り方だけ教えてもらった。

分からないのが、なんで今になって呪いが再発したのかという点。

家政婦のおばちゃんの証言があってるなら、人形はおそらく封印された箱の中だし、そうでないとしても、ちょっと話に上ったくらいでこの被害は不自然。

あと、俺のケータイにきた英語メールを見せても、イマイチ意図が不明。

それから、あいつの眼は俺よりハルユキに向いている可能性が高いそうだ。

だから、俺は怪奇現象くらいで済んでるが、ハルユキはもっと現実的にひどい目に遭ってる危険がある。

早く手を打てとせっつかれた。

GW明けにはハルユキも父も休みがあるから、その時に話してみる。

今度ははぐらかされてもあきらめない。

 

330 本当にあった怖い名無し sage 2009/05/15(金) 12:28:09 ID:uLQO5mJi0

呪いの副作用?で休職中になっちったよん。

以前作ったヒトガタが出て行っちゃったせいで、変な現象が復活してたんだけど、先日とうとう御祓いしてもらいました。

だから、もうあの話読んでも何も来ないです。

報告しようか迷ってはいたんだが、色々と疑問が残る終わりかただから、多分オカ板の人にとっては期待外れになると思う。

文章短くするの苦手だから、また長文投稿することになるし。

ひとまず解決はしたってことだけ報告しとくよ。

367 1 sage 2009/05/15(金) 21:34:45 ID:uLQO5mJi0

身の回りで怪奇現象が起こるようになり、早急に御祓いしろと霊能者に言われた俺。

呪われ仲間のハルユキにも、「一緒に御祓いしる」と持ちかけたんだが、なんやかんやと理由つけて全然応じようとしないんだ。

せっかく作ったヒトガタも、ある日玄関から出てっちまって、落ち着かない日々が続いた。

だが弟妹にも協力要請し、ようやくハルユキの拉致成功。

嫁知り合いの霊能者さんも呼んで、実家で話し合いの席を設けた。

観念したハルユキの説明によると、呪いの媒体であるヒトガタはハルユキが回収していた。

関わりを拒否する神主さんを説き伏せ、呪いを封じてもらったが、神主さんの腕前では半分封じるのがやっとだった。

ヒトガタを封印した箱は、ハルユキが自室で保管していたが、大学入って一人暮らしするにあたり、それを持ってくのはどうしても怖くて、クローゼットの奥深くに隠して残して行った。

当然、霊能者さんが「そのヒトガタ拝見」って流れになったんだけど、なんと家政婦のおばちゃんが、先日燃えるゴミに出しちまったらしい。

そりゃあ怪奇現象も起こるわなあ……

もちろん笑いごとではなく、これを聞いたハルユキがマジギレして暴走。

なぜか乱闘まで始まり、話し合いどころではなくなった。

あまりの急展開にぽかあん状態の霊能者さんが、ひとまず家のゴタゴタを治めて、落ち着いてから対処しましょうと、その日は解散。

だが数日の間に、ハルユキが恐喝に遭うわ、霊能者さんちが放火されボヤ出すわ、そして俺は、自分でも記憶がないんだが、なんか自殺未遂したらしい。

→ 俺病気扱いでお仕事お休み。

霊能者さんはビビっちゃって、別の人紹介して自分は手を引いてしまった。

後日霊能者さんが説明してくれたのは、大体以下のようなこと。

・中途半端に封じられ『呪いの運び手』は相当苛立っている

・呪いの力は強く、自分には運び手を『追い払う』(呪い返しとは違うらしい)のが精一杯

・古い呪いなので、相手が呪いをかけたこと自体忘れている可能性もあり、主人に存在を忘れられた運び手は、追い払ってもすぐ戻ってくる

・そうなると、前みたいになんらかの介入がない限り、フルパワーの呪いを一人で受け止めることになる

戻ってくるかもってのが気になったが、話し合った結果、「一か八かやってもらうか」という結論に達した。

霊能者さんは俺と、念のためハルユキにも、木製の御札みたいのくれた。

『追い払う』儀式の前に、まず風呂にいれられた。

香りがつくのはいけないらしいので石鹸等は使わず、この季節に水風呂。

儀式の最中にも、お約束の不可解な現象の出血だいサービスだ。

誰も触ってないのにふすまが外れて倒れるし、ラップ音もしたし、個人的に一番ビビったのは、目の前で蝋燭がすごい勢いで燃えたこと。

蝋ががんがん溶けて、10分位で3本燃え尽きた。

霊能者さんはいい感じの人で、料金も取られなかったんだが、あれでカネ取られてたら、盛大なドッキリじゃないかと疑うとこだ。

寝るときは一番外から隔絶とした部屋で、御札はドアに立てかけておけとの指示。

嫁と布団に入ったのは深夜過ぎだったかな。

本当は寝るのは怖かったんだけど、酒が入ったせいか耐えられないくらいの眠気に襲われて、我慢できなかった。

眠ってからどれ位たった頃か、部屋の外から聞こえてくる音で目が覚めた。

ぺた、ぺた、という足音に交じって、童謡っぽい明るい歌声がする。

ゆっくりと部屋に近づいてきて、ドアをノックしノブを回し、また遠ざかっていく。

嫁は全然起きてくれず、息子もすやすや眠っている。

それは一定のパターンを持って動いているようだった。

まず、ふうんふうんふふふ……て感じで鼻歌のようなものを歌いながら近づいてきて、ドアをゆっくりドン、ドン、ドン、ドンと4回ノックし、ガチャ、ガチャ、ガチャ、ガチャとノブを4回まわす。

そしてふうんふんふふふ……と遠ざかっていき、廊下を曲がって突き当りまで行くと、また同じように戻ってくる。

ふうんふうんふふふ……、ドン×4、ガチャ×4、ふうんふう……

ていうのが十数分は続いた気がする。

どうも俺の体験は、字で読むと愉快なのだが、実際経験すると恐怖だ。

さらに、ドアガチャされる度、焦げたみたいに御札の表面が黒く変色していき、部屋中に甘ったるい香りが充満しだした。

あえて例えるなら、プリン作ってる時の台所みたいな匂いかな。

そういえば、ハルユキの死んだ母さんはよくおやつにプリン作ってくれた。

御札がほぼ真っ黒になった頃、ドアガチャされた拍子に部屋の鍵が開いた。

どっか逃げようにも地下室だし、外に通じるドアは一つだけで、結局どこにも逃げられない俺は、硬直してドアを見つめるしかなかった。

だが奴はなぜかドアを開けず、ふうんふうん……と再度遠ざかっていく。

で、足音が廊下の突き当たりに到着した頃、俺の携帯が鳴ったんだ。

ほぼ思考を麻痺させながらも「あい?」って出たら、ひどくあわてた様子のハルユキが、『ケンジさん!ドアに御札!カバンに御札あるから!』と言う。

「はあ」と思いながらカバン探ると、確かに同じ御札がそこにある。

ハルユキに言われるまま、それを真っ黒になった御札の横に置いてみたところ、ガラスか何かを割るような大きな音が廊下に鳴り響いた。

歌声が止み、突然の静寂。

いなくなったのか?と思い、ドアに近づいて聞き耳を立てたところ、ドア一枚隔ててすぐの所で、奴は何かをつぶやいている。

不明瞭で意味が分からないが、なんとか聞き取れた部分を文字にすると、

「しかばなら」

「こつ」

「だいた」

ひとしきり早口でしゃべると、さっきまで、ぺた……ぺた……ぺた……ぺた……くらいのスピードだった足音が、ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたっ!って高速になり、部屋から離れ廊下を走り去っていく。

足音が階段を上がっていったあたりで、ふにゃふにゃと腰が抜けた。

俺はその後ぼーっとその場に座り込んでいた。そのまま眠っていたのかもしれない。

ふと気がつけばもう4時半位で、そんな時間になぜか目覚まし時計が鳴った。

それで嫁と息子が目を覚まし、俺も我に帰る。

はじめは全部夢かと思ったんだが、御札は確かに2枚あり、ドアの外をうかがうと、廊下の突き当たりにかけてあった鏡が粉々に割れていた。

そして俺の携帯には、午前3時過ぎに公衆電話からの着信が残っていた。

怖い現象は、これ以降何も起こっていない。

霊能者さんたちは、そろって安全宣言出してくれた。

この分だと、『運び手』はご主人様の所に無事帰れたのだろうが、でもそれは、かけた相手が『自分が呪いをかけた事実』を覚えていたということで、

「ひょっとして俺達を恨む気持ちを、まだ持ち続けてるってことですか?」

と霊能者さんその2に聞いたら、「その時はその時で」と流された。

霊能者その1さんにも、いろいろと疑問点について尋ねたんだけど、ああいう職業の人って、秘密漏えいでも恐れてるのか、こっちの質問にあんまりはっきりは答えてくれんのね。

「一応解決したんだし、御札を2chにUPしていいですか?」って聞いたら、それだけはやめろと止められたし。

呪いとか詳しい人、できたら分かりやすく解説して……

割れた鏡とか、奴の行動パターンとかって、なんか意味あるの?

ハルユキにも、なぜ自分の御札を俺のカバンに入れて行ったのか、なぜあの時電話をかけてきたのか聞いたんだが、「いいタイミングだったでしょ」というコメントだけで逃げていく。

ちなみに霊能者その2さん曰く、ハルユキは決して霊感が強い方ではないし、(時々幽霊目撃する嫁の方がよっぽど強いらしい)少なくとも俺の前では、オカルト好きの素振りを見せたことない。

にもかかわらず、ハルユキは何故かこの呪いに対して、いちいち『一枚うわて』的な行動をとっていたらしい。

霊能者さん達が困惑して、嫁にハルユキの事詮索してた。

そのせいか知らんが、嫁がハルユキに対して妙に突っかかるようになった。

おかげで最近、ちょっとだけ嫁姑問題抱えた夫の気分……

(了)

 

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Comment

  1. 7c より:

    あくまでも思い付きですからね

    ハルユキが、いちいち『一枚うわて』的な行動ができた理由は?
    ・呪い主か、呪いの依頼主を知っていたから
    それは誰か?
    ・同居しているのに、この長い話に出てこないハルユキの母
    なぜ?
    ・投稿主が居なければハルユキが跡継ぎになれるかも

  2. 匿名 より:

    この話の主人公、代々金持ちだか経営者家族っぽいけど、その関係で呪われているのでは?

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