【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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偽物の俺

      2017/02/12

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bukiminakao

俺が中学二年生ごろの話。

929 :本当にあった怖い名無し:2007/04/09(月) 01:18:56 ID:E8xvmIIF0

その日の夜は、悪友のオウちゃん達と四人で、近くの廃屋で肝試しをしようと約束をしていた。

当時から俺はその悪友達とつるんで、タバコ吸ったり軽い窃盗をしたりしてた。いわゆる”DQN”

深夜十一時頃、オウちゃんに言われた通り、懐中電灯を一つ、マイルドセブンも一つポケットに突っ込んで、家族に気付かれないように、電気もつけずそっと玄関から出ようとした時、

「マサ」

とすぐ耳元で声がした。

ビビッて後ろを振り向くと、俺のじいちゃんが立っていた。

しばらく硬直していると、じいちゃんが口を開いた。

「お前、行かんほうがええど」

「……え?」

行かんほうがええ、と言われたが、じいちゃんは勿論この家の者に、俺が今から何処に行くかなんて教えてない。

じいちゃんは、「もう行く前から目ェつけられとる。行くな」と言う。

わおぉ……その台詞を聞いて一気に心拍数が上がる俺。

「う、うそやん……てかじいちゃん、俺が何処行くか知っとるん?」

「分からん。でも想像はつく」と、じいさんはいう。

そう言われても約束は約束。

先祖が霊媒師なせいか、少なからず俺には霊感みたいなのは……多分ある。

だから肝試しに呼ばれたってのもある。

急に行かないと言うと後々が面倒なので、その場で渋っていると、玄関の黒電話が鳴り出した。

慌てて俺が電話に出ると、相手はオウちゃんだった。

近くの公衆電話からかけてるとの事。

『マサヤぁ~、まだ家におるんか?はよ来いやぁ』

オウちゃんは少しイラついてるみたいだった。

「ごめんごめん、ちょっと足止め食らって。すぐ行くけえ待っとってや」

と、横に居るじいちゃんを見ると、ニヤニヤと気色悪く笑っている……

こういう時の嫌な予感は的中するもんです。

確実にじいちゃんは、何か感じていらっしゃる様子。

不安になって、もう一度オウちゃんの名前を呼びました。

「オウちゃん?」

『………………』

「オウちゃん??今どこ?」

『………………』

一瞬、俺を怖がらせる演出?なんて考えただが、いくら呼びかけても、相手はうんともすんとも。

いい加減気持ち悪くなってきて、俺は電話を切った。

すると横に居たじいちゃんが、「お呼びがかかった(笑)」と言いながら踵を返し、闇の中へと消えていった。

目ェつけられとるて、俺なんかしたっっ?

まだ訪れた事のない場所で、その上そんな因縁をつけられるなんて、ただのいい迷惑。

まぁ行こうとしてるのが悪いのでだが……

一気に恐怖が押し寄せてきて、電話の前に立ち尽くしていると、またジリリリィィン!!とベルが鳴った。

恐る恐る電話に出ると、また無言。

言っておくが、一緒に行く友達は俺にそんなフザケたマネなんかしない(と思ってる)。
というか、オウちゃんは地元で有名な悪で、キレたら手がつけられませんという位恐ろしく、そんな彼に、X(エックス)を崇拝しているという点で気に入られてた俺に、悪戯なんてする奴は居なかった。

たまに居たけど、そいつらは手厚い洗礼を受けたらしい。

電話の向こうからうめき声が聞こえるとかじゃなくて、本当に無音。

サーーっという音も全く聞こえてこない。

全身の毛穴が開くようにゾワッとして、また電話を切った。

また電話が鳴った。

俺は電話に出ず、すぐに受話器を叩き付けた。

また電話が鳴る。叩きつける。

また鳴る。叩きつけるの繰り返し。

キチガイみたいに鳴り続ける電話。

いよいよ怖くなってきた俺は電話線をぶち抜き、自分の部屋に猛ダッシュ。

チキンな俺はそんなもんを目の当たりにして眠れる訳がなく、布団に包まりながら朝を迎えた。

次の日、肝試しに行けなかったことを謝りに、オウちゃんの家に行った。

不思議なことにオウちゃんは怒ることなく、快く出迎えてくれました。

「ごめんなオウちゃん、昨日色々あって肝試し行けんかったわ……」

気まずそうに俺が言うと、オウちゃんは俺の肩をポンと叩いた。

「いや、謝らんでエエよ。てか、お前本当に昨日来とらんかったよな?」

「は?」

質問の意味がワカリマセンがな、と考えてたら、オウちゃんが昨日のことを話してくれた。

あの夜オウちゃん達は、廃屋の前で俺を待っていたそうだ。

痺れを切らしたオウちゃん達は、先に中に入ろうと言い出し、予備の懐中電灯で辺りを照らすと、すぐ後ろに俺が立ったそうな。

みんな「お前ェ~ビビらせんなやっ!!」とか言ってたんだが、すぐ気付いたらしい。

俺なんだけど、俺じゃない。

なんとも言えないんだが、「絶対違った」という。とゆうか別人。

偽者の俺は「ごめんごめん」といいながら笑っている。(その笑い方が怖かったらしい)

偽俺が「じゃあ、いこーぜ」と廃屋に入るよう促した瞬間、全員が一目散に逃げたそうだ。

その後すぐに俺の家に電話したが、俺が電話線を抜いた後だったので、電話がつながらなかった。

この時オウちゃんは、俺が死んだ!!と思ったようだ。

勿論、オウちゃん達が電話をかけたのはこの一回だけ。

「何度も電話をかけた覚えはない」との事だった。

オウちゃんは終始笑いながら、「いい経験させてもらったわ」と話していたが、もしもあの時じいちゃんが止めなかったら……と思うと、俺は全然笑えなかった。

(了)

 

顳〔カミ〕草紙(串刺し) [ 平山夢明 ]

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