【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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本【ナナシシリーズ04】

      2018/09/26

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今日は、僕がナナシと体験したなかで、1番気色悪かった話をしたいと思う。

幽霊とか死体とかそんなものより、僕はあの日のことが怖かった。

学生生活も残り半年あまりとなった頃。

その頃すでに僕らは、進学組と就職組に別れ、それぞれの勉強を始めていた。

僕とナナシは進学組、アキヤマさんは意外にも就職組で、その頃は次第に疎遠になっていた。

「イイの見つけた」
その日、視聴覚室に篭って勉強をしていた僕に、青灰色のボロい本を携えたナナシがヘラヘラ笑って近づいてきた。

その本は、どうやら図書館の寄附コーナーから、ナナシがパクってきたらしい。

僕らの地元にあるその図書館は、木々に囲まれた公園の端に建っており、なかなか貫禄がある。

また、よく寄附本が集まり、なかには黒魔術なんかの怪しい本も集まる。

ナナシいわく、その中にたまにアタリがあるそうだ。

「で、それはアタリなわけだ」
「アタリもアタリ、大アタリだ」
ナナシは笑った。

普段はお調子者でヘラヘラしてて、クラスの人気者なナナシだが、ある日を境目に、オカルト好きな本性を見せるようになっていた。

「これ、革が違うんだよ」
ナナシが嬉々として本の表紙を摩った。僕も触れてみたが、たしかに普通の本よりザラザラした革表紙だった。

「なんだよコレ」
聞いてもナナシは答えなかった。ヘラヘラ笑いながら、革を撫でている。

そしておもむろに本を開くと、「さあ、始めようか」と言った。

ナナシは僕にあの本を渡すと、視聴覚室の隅に立つよう命じた。

僕は今から何が起こるかもわからないまま、素直に隅に立った。

ナナシは本から切り取ったページを片手に、すごい早さで黒板いっぱいに文字を書き出した。

英語なのか漢字なのかわからないが、みたことのない文章や図がズラリと並ぶ様は相当薄気味悪い。

おまけにナナシは一言も喋ることなく、まさに一心不乱といった様子でカツカツと黒板にチョークを滑らせている。

「ナナシ、何だよこれ」
ナナシは答えない。

やがて書き終えたのか、ナナシがこちらに向き直る。

その顔はいつものヘラヘラした笑顔だが、何かが違う気がした。

「それ、読んで」
ナナシが本を指差す。雰囲気からして洋書かと思ったが、中は意外にも日本語で書かれたものだった。

なんと書かれていたかは今はもう覚えていないが、なんだか意味を成さないような不気味なものだったと思う。

それでも、怖いもの見たさもあったのか、僕は書かれた文章を読み上げた。

そのとき、聞き慣れた声がした。

「あんたたち何してんの?」
窓枠に寄り掛かり僕らに声を掛けてきたのは、他ならぬアキヤマさんだった。

「面白そうじゃない、あたしも混ぜてよ」
窓枠に足をかけ、中に入ろうとする。

怪しい行為をしていた最中だったので、ちょっと僕もビビッたが、久しぶりにアキヤマさんと話せることが嬉しくて、僕はアキヤマさんに駆け寄った。

そのとき、「アブないぞ、ソレ」
ナナシがアキヤマさんを指差した。そのナナシの物言いにカチンと来た僕は、ナナシに抗議した。

「ソレってなんだよ、おま…」
「よく見ろよ、ソレはどっから来た?」
「どこって窓からに決まって…」
そこで、めちゃくちゃ遅ればせながら気付く。ここは視聴覚室。

…3階だ。

コレはアキヤマさんじゃない。

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そう気付いた瞬間、ソレは酷く歪んだ笑顔で、体をクネクネさせながら僕に近づいてきた。

白目に赤い筋がたくさん浮かび、それでも口元は笑っている。

「うぁあぁあぁあ!!!!!!」
僕は無我夢中でソレを払いのけ、外に押し込み、窓を閉めた。

途端、けたたましいくらいにガラスを叩く音がする。

…内側から。

「ナナシ!!!ナナシ!!」
僕は半狂乱になりながらナナシを呼んだ。ナナシなら助けてくれる、と漠然に思った。

でも、ナナシは僕を見て笑っていた。

「ははははは!!最高だよお前!!!!!」
僕は本気でナナシに殺意を抱いた。

気がついた時、僕は汗だくになって床にヘタリこんでいた。

ナナシが自分のTシャツで、汚いものを拭くかのように僕の顔を拭っていた。

「結局、あの本は何だったんだよ」
叫び過ぎて掠れた声で、僕はナナシに聞いた。

ナナシはヘラっと笑うと、「降霊術みたいなもんさ」と言った。

「会いたいものを呼び出せる呪文と方位がのってる。

 さすがに犬皮使ってる本だから、ヤバそうだとは思ったけど。

 いろんなヤバイモンが詰まってるよ、コレ」
ナナシは笑って言った。

「俺じゃなくて、本持ってたお前の会いたいやつが出て来たのは誤算だったな。まあ、中身は違うけど。

 お前、よっぽどアキヤマに会いたかったんだな」
ナナシはそう言うと、またヘラヘラ笑いながら本を抱えて歩いて行った。

ちょうど下校の鐘が鳴って、僕もナナシの後を追う。

前を歩くナナシの背中を見ながら、僕は思った。

『いろんなヤバイモンが詰まってるよ、コレ』
『俺じゃなくて、本持ってたお前の会いたいやつが出て来たのは誤算だったな』
そこまでしてナナシは、一体なにを呼び出したかったんだろう?
その答えを知ることになるのは、もう少し先の話。

つづく……

 

心霊を超えた!!冥界写真館

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 - 都市伝説, 怪談, ナナシシリーズ

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