【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

*

ここにいるよ……

      2017/05/19

Sponsored Link

彼が2年前の10月に事故で死んでしまいました。

バイクに乗っている彼の前を不意に左から曲がってきたトラックの下敷きになって。

ご両親からは、ほぼ即死だっただろうという警察の話を教えてもらいました。

不思議な体験はその前の週の日曜日に起きました。

彼とドライブへ出かけて、家まで送ってもらって6時くらいに別れて彼は自宅に帰っていきました。

すると、すぐ携帯に着信が入りました。

彼からでした。

あれ?何か忘れてた事でもあったのかな?と思い電話に出ると、長い、とても長い、まさしく断末魔のような叫び声の後「痛い!痛い!」という叫び声。

「痛い痛い。どうして、どうして、助けて、助けて」

と、うなりのような絶叫をずっと繰り返して、それが彼の声かどうかも分かりませんでした。

でも、着信は彼の携帯からでした。

何かがあって、助けを求めてる。

それだけが悲痛に分かりました。

いたたまれずに彼の帰って行った道を駆け出しながら

「どうしたの?どうしたの?」

とたずね続けましたが彼は応対せず、「痛い、痛い……」とずっと叫んでいました。

でも、やがてガハガハと何かを吐き出すような荒い息とともに

「あい、 あいし……」

きっと、愛してると言ってくれていたのだろうと信じています。

彼はいつも私を抱いて「愛してるか?幸せか?」って口癖のように言ってました。

そんな彼の言葉に飽き飽きしてた私は、いつもぶっきらぼうに「愛してるし、幸せ」と答えていました。

その時の私は必死に

「愛してる!愛してる!」

そんな風に叫んでいたと思います。

やがて、「ふぅーっ」と大きい、長いため息が聞こえて、電話が切れました。

何が何だか分からず、でも普段そんな冗談はしない彼でしたから、大変な事が起きてる事を察知して私はすぐに掛けなおしました。

……繋がりません。

何度やっても留守電になってしまいます。

私はもうどうしようもなく道端に座りこんだまま、ずっと携帯を鳴らし続けました。

何もかもが分からず、呆然と1時間くらい座り込んでいたと思います。

彼の携帯から電話が、『ああ、まだ、まだ大丈夫』と思い、電話に出ると平然とした声で「どうした?」と聞かれ唖然。

結局、彼は電話などしてないと、言われました。

そりゃそうです。

彼はバイクに乗っていたので、電話を掛けることも出ることも出来なかったはずなのですから。

それでも、彼の携帯にも通話記録が残っていました。

私の家を出発してすぐの時間の発信でした。

その場では、何かの衝撃で発信してしまって、バイクの音を彼の声と勘違いしたのだろう、ということになりました。

確かにありえない話ではないですから、私も納得して馬鹿な奴ということで、その場は収まりました。

でも、その翌週、彼は事故で帰らなくなってしまいました。

偶然なのでしょうか。

考えたくないですが、彼は、あの電話のように苦しんで、苦しんだ挙句、死んでいってしまったのではないでしょうか?

彼は、その日、携帯を家に忘れたそうです

掛けられるわけのない電話。

きっと最期に私に電話を掛けたいという思い。

馬鹿な話かもしれませんが、時空を超えて、愛してるか?幸せか?それを聞きたかったのだと私は今は思っています。

馬鹿ですよね。

彼なしでは幸せなわけがありません。

でも、彼は最後に、苦しみながら、最後の最期まで私のことを想っていてくれた。

そう信じると心が温かくなる気がします。

青山テルマの「ここにいるよ」を聞くと、私はいつも泣いてしまいます。

私はここにいるよ。どこにもいかず待ってるよ。

youknowdatiloveyouだからこそ、心配しなくていいんだよ。

どんなに遠くにいても、変わらないよこの心言いたい事分かるでしょ。

あなたのこと待ってるよ。

ずっと愛してます。

あなたといた2年半、とてもとても幸せな毎日でした。

私は、あの日から、彼と同じ場所に行こうと何度も思いました。

でも今、私は私の一生を、この過酷すぎる一生を生き抜いて、彼に会わなければならない。

彼がそうしたように、いつかやがて自分にも訪れるその日まで、一生懸命生き抜いていこうと思っています。

(了)

 

黒い遭難碑 山の霊異記 [ 安曇 潤平 ]

Sponsored Link

 - 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

[PR]

Comment

  1. 匿名 より:

    逆にたった2年で彼の死を晒せるコイツの神経が怖いわ。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

畸形

  俺にはオカルト道の師匠がいる。 586 :奇形:03/05/06 …

もののけ旅館

  宴会は、怖くても楽しげに 589 :2010/02/20(土) 2 …

昏い海の中から

  小学生の頃、夏休みに家族で旅館に泊まりにいった。 401 :本当に …

時空の少女

十九年前のこと、クラスの女の子が家出して大騒ぎになったことがある。 826 :本 …

不思議の国のお友達

俺には幼稚園から小学校低学年まで仲良かった、カズヤって幼なじみがいた。 82 : …

深夜の金縛り

1998年十二月初旬に年度末での辞職を上司に申し出、暮れになり久々に実家に帰った …

去年の私

  数年前、いつも行ってるコンビニに自分と同じ服を着た人が居た。 55 …

腫瘍マーカーは調べたか

  おいらの母ちゃんと親父の事なんだけど、この二人は20年近く前に離婚 …

れしゅか

少し前まで胃がんで胃の切除手術をして入院してた。 774 :本当にあった怖い名無 …

着物の少女

毎年夏、俺は両親に連れられて、祖母の家に遊びに行っていた。 772 本当にあった …