【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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いざない

      2017/07/05

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その頃、私は海岸近くの住宅工事を請け負ってました。

季節は七月初旬で、昼休みには海岸で弁当を食うのが日課でした。

初めは一人で食べに行ってましたが、途中から、仲良くなった同年代の下請け職人も誘って一緒に食べに行くようになりました。

いつものように海岸に行くと、普段は人気の無い海岸ですが、その日は小学校高学年位の子供が四人程、波打ち際で遊んでました。

ちなみに、此処の海は遊泳禁止となってはいましたが、私も子供の頃は、此処で仲間と泳いだりした事もあったので、特に気にもしませんでした。

その日も海岸で弁当を食おうかと思っていたら、猿渡君が

「今日は日差しが強くて暑いから、現場内の日陰で食おうぜ」

と言って来たので、まぁ確かにその日は特に陽射しが強くて、外で食うには暑すぎると思って、その場を去りました。

現場内の日陰で弁当を食べていると、何やら外が騒がしい。

パトカーやヘリが飛んでる音も聞こえる。

『何だろか?』と思って、外を見に行こうと猿渡君を誘いました。

「あ~俺は辞めとく」

私は外が気になって仕方が無いので、猿渡君は置いて、他の職人さん達と一緒に野次馬に行きました。

どうやら人だかりが出来ているのは、いつも私が猿渡君と飯を食っていた海岸でした。

既に集まっていた野次馬に話しを聞いてみると、海で遊んでいた子供が一人、波に飲まれて行方不明だと。

確かに、さっきまで海岸で遊んでいた子供の数が、一人減っていました。

私は後悔しました。

いつも通りこの海岸で弁当を食べていれば、波に飲まれた子供をいち早く発見できたし、泳ぎにも自信がありましたので、もしかしたら助ける事も出来たのではないかと。

少し後ろめたい気分になって、猿渡君の所まで戻り、猿渡君に海岸での事を話しました。

「今日もあそこで飯食ってたら、俺らが何か出来たかもしれないよな」

と私が言うと、猿渡君が

「ははは、無理だって。だから俺は、今日あそこで飯食うの嫌だったんよ」

私は意味が解らなかったので、猿渡君に詳しく話を聞いてみると、

「あそこって遊泳禁止なだけあって、色々とある訳で、こんな事言うからって変な目で見ないで欲しいんだけど、色々とある訳よ。

お前はソッチ系には疎いみたいだから、言わないでおいたんだけど、現場の中で弁当喰った方が涼しいのに、何でお前は毎日海岸で弁当食べたがったの?」

「そりゃ、海見ながら外で飯喰った方が美味いと思って……」

「その割にはお前は、毎日暑い暑い言いながら弁当喰って、弁当喰い終わったらスグに事務所戻って涼んでただろ?」

そう言われると確かに、海岸で弁当喰い始めたキッカケは、海見ながら食べた方が気持ち良いと思ったのですが、二日目以降は、何であんなに日陰も無いクソ暑い場所で、弁当を食い続けてたのか、我ながら不思議に思いました。

「あいつらの狙いは初めからお前で、ず~っとお前は、あいつらに呼ばれてたんだよ」

「???」

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猿渡君は初めて現場で私に会った時も、私が海にいるあいつらから誘われてるのを感じていたらしい。

とは言っても、そんな事を初対面、しかも元請の監督に真顔で話しても馬鹿にされるし、ヘタしたら追い出されるだけなので、毎日弁当に付き合って監視してたらしい。

猿渡君は私があいつらに誘われてるのは分かっていたけど、中々そのあいつらの姿を猿渡君も見ることは出来なかった。

どうやらあいつらの方では、一方的に私に意識チャンネルみたいな物を合わせ、もっと波際まで引き寄せたがっているらしかったのですが、肝心の私が鈍すぎて手こずってたらしい。

「だからあいつらは、お前の目の前で、子供を海に引き込もうとした訳だ。

あいつらからしたら、子供の方が頭が固いお前と違って誘い易いしな。

そうすれば、お前が子供を助けに、海に入ってくる事を知ってたんだなぁ、あいつらは。

まぁ俺が邪魔したから、子供が身代わりになっちゃった訳だけど……

今日は、あいつらとピッタリ波長が合う子供が遊びに来たせいか、今日は俺の目にも、ハッキリあいつらが見えたよ。

俺がお前を海岸から連れ戻した時の奴らの雰囲気は、俺もちょっと怖かったよ。

本命のお前を連れ戻されて怒ったのかな」

と、猿渡君が笑いながら話してくれました。

って……そこまで分かってて、何で遊んでた子供を放置したのかと猿渡君に問いただすと、

「お前は誘われてるクセに何も感じないから、そんな事言えるんだよ。

子供らが遊んでた場所は、完全にあいつらの領域入ってたし、お前だってアレが見えるなら絶対近づけないし、関わり持とうなんて思えないって。

お前を海岸から現場内に連れ戻しただけでも、俺って勇気あるな、エライな~て思ったよ。

本当凄かったよ、奴らの恨めしそうな顔」

猿渡君が言うには、見えない感じない人は、無意識に誘われてる事があると言ってました。

また、誘われてる事にも気が付かないらしい。

だから逆に、見える感じる人は、危ない場所にはヘタに近づかないらしい。

「お前だって、道路で子供が、刃物持ってる男に追いかけられてたら、身を挺して阻止できるか?

普通出来ないよな。

それは、関わった後の面倒を知ってるからだ。

それと一緒で、俺も見えたからって、人助けするほどお人良しじゃ無い。

相手が人間なら通報する事はできるだろうけど、相手がこの世の者じゃなかったら、警察も相手してくれないし。

まぁ面倒事に巻き込まれるのは御免だよ。

でも熊谷君(私の名前)とは気が合ったし、知らん顔して何かあっても気分悪いからね」

この水難事故は、夕方のニュースでもチラッと流れました。

私は夜中に気になって、海岸まで車で見に行きました。

まだヘリは海岸沿いを飛び回り、沢山の人が灯りを持って海岸を捜索してました。

自分では「お人良しじゃない」と言っていた猿渡君でしたが、 彼は去年の秋に、川で溺れてる子供を助けて、自分だけ逝ってしまいました。

2度目は見て見ぬフリは出来なかったのかな……

(了)

 

生まれ変わりの村

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Comment

  1. 匿名 より:

    猿渡くん△

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