【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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一子相伝の御祓い法

   

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私が中学生の時の話をさせて貰います。

166 :本当にあった怖い名無し:2012/12/27(木) 00:36:11.80 ID:jCzeRMvT0

十年位前の話になりますが、当時私の小学生の弟:清助がよく学校で怪我をしてきました。

怪我も転んだりして出来る傷ではなく、カマイタチというのでしょうか……何かに切られた様な傷を、週に二、三回作ってくるという事が二、三ヶ月続きました。

そんな時、私が学校から帰ると、家に親戚のお兄さん:健蔵さんがやってきていました。

健蔵さんは私より五歳年上で、私の県から四つ五つ離れた都会に住んでおり、子供の頃から良く遊んでもらっていたお兄さんです。

しかし子供の頃は年に二、三回会って遊んで貰ったのですが、その時は確か二、三年振りの再会だったと思います。

「どうしたの健蔵さん。遊びに来たの!?」

私は久しぶりの再会で、色々と遊んで貰えると思って大興奮。

当時の私には憧れだった都会の話や、流行を教えて貰えると思って嬉しくなりました。

「いや~あやのちゃんと遊びたいんだけどね。ちょっと呼ばれたから来たよ」

そう言うと、健蔵さんはそのまま私の両親と一緒に家の大広間で話をし始めました。

両親からは「話が終わるまで自分の部屋で遊んでなさい」と言われ、清助と遊んでいた記憶があります。

何時間位話をしていたのかわかりませんが、母が夕飯の用意ができたと、私と清助を大広間に呼びました。

大広間にはいつの間にか健蔵さんの叔父:源治さんが、健蔵さんと同じ県から来ていました。

そして全員で揃って夕食。

でも何故か健蔵さんだけは、用意された夕食に一口も手をつけずに微笑んでいました。

ご飯が終わった後、健蔵さんが口を開きました。

「あやのちゃん。今からお風呂に入って、少し寝てちょっと付き合ってくれる?」

「え?今から寝てから?どっか行くの?」

「明日お休みでしょ?だから夜更かししても平気だよね?」

いつもと違う健蔵さんの雰囲気に少しおかしいと思いながら、両親の顔を見ると父が一言

「言うことを聞きなさい」と言いました。

私は訳も分からずお風呂に入らされ、その後、自分の部屋で寝ました。

そして午前三時。

目覚ましが鳴り、母に起こされ、急いで着替えて、玄関に行くと、そこには黒いスーツを着た健蔵さんと源治さんがいました。

何事かと思ったのですが、何も言葉が出ず、健蔵さんはいつもとちょっと違う真面目な顔で口を開きました。

「清助の学校への通学路教えてくれる?」

そのまま源治さんの車に乗り込み、私は家から学校までの通学路を教えました。

時折通学路の途中で車を止め、その度に健蔵さんは車を降りて辺りを見渡したり、道に手を置いたりしながら学校へと向かいました。

(今思うと拍手を打っていた様な……)

小学校は真夜中という事もあり、誰もいません。

今と違って防犯のセンサーなどもついていない田舎の小学校だったので、校門の扉も開いており、誰もが入ることが出来る状態でした。

真っ暗な学校に向かって歩いていく健蔵さん。

時折校舎を見ながら、「駄目だなぁ……」とか「うまく見えないなぁ……」とか、ぶつぶつ言っていました。

一緒についてきていた源治さんは、私に「怖くない?大丈夫?」とか「きっとすぐ終わるから」とか色々言ってくれて、怖い気持ちを和らげてくれました。

小学校に来て何分か経ったかわかりませんが、強烈に覚えている瞬間が訪れました。

それまで背を向けていた健蔵さんがいきなり振り返り、私たちを指指し、

「そこ。来る」

そう健蔵さんが呟いた瞬間!

子供の笑い声と共に校舎の中を駆け回る足音が、私と源治さんの横を通り抜けていきました。

私も源治さんも激しく動揺して「今の何!」と聞くと、健蔵さんは一言

「だから来るって言ったじゃん」

と、何事も無かったかの様に辺りを見回しました。

そして一言「今日は無理だから帰ろうか」と言って、乗ってきた源治さんの車で私の家まで帰りました。

家に帰ると心配そうな顔で待っている両親が居て、私はいつの間にか母と一緒に寝ていました。

そして起きると、既に健蔵さんと源治さんは帰っており、両親もそれ以降何も話してくれませんでした。

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それから二週間位経ったある日、学校から帰ると家に健蔵さんが居ました。

健蔵さんは私の両親とにこやかに談笑しており、前回とは打って変わって明るい様子でした。

「あやのちゃんおかえり。帰ってすぐで悪いんだけど、ちょっと教えてくれる?」

私は何だろうと思いながら、大広間のテーブルに座りました。

「清助とあやのちゃんが通ってた小学校の、七不思議を教えてくれない?」

変な質問だなと思いながらも一つずつ答えていくと、六つ目の話に両親の顔色が変わりました。

その瞬間に健蔵さんも「やっぱりね」と言って、「もういいよ」と言いました。

健蔵さんはその後「じゃあ帰るね」と言って、両親に駅まで送られていきました。

翌日、母が健蔵さんの家に電話を掛けると、健蔵さんは家に帰っていないという回答がありました。

健蔵さんの両親は「いつもの事だから気にしないで」と母に言ったそうですが、電話口で必死に謝っていました。

その後健蔵さんは一週間ぐらいして家に帰ったそうですが、私は健蔵さんとは三年間会うことが出来ませんでした。

三年後健蔵さんと会ったのは親戚のお葬式の時です。

両親と共に親戚のお葬式に行った時、葬儀場の前で

「帰れ!この××××(なんていったのか聞き取れない罵声でした)!」と罵られて、追い出される健蔵さんが居ました。

健蔵さんは、健蔵さんの両親と祖父母だけが葬儀場に入るのを見て、一人、駅の方に歩いていきました。

親戚の葬儀が終わり、健蔵さんの両親と祖父母と一緒に私の家に帰りました。

そして思い切って私は健蔵さんの祖母:すゑさんに聞きました。

「すゑさん。なんで健蔵さんはあんな事されるの?何をしたの?」

そう言うと、すゑさんは私の両親と健蔵さんの両親の顔を見て、話してくれました。

私の家は田舎で言う名家の部類に入るらしいのですが、その本家にあたる家系に代々伝わっていた、御祓いの方法があったそうです。

本来であればそれは本家の人間だけが代々継ぐらしいのですが、先代は分家にあたる健蔵さんが一番力があると言って、健蔵さんに教えてしまったそうです。

その方法は一子相伝で、教えて貰った人だけが使えるという事もあり、本家に当る人やその取り巻きの親戚筋から健蔵さんは恨まれたそうです。

しかし健蔵さんは折角教わった事だからと、頼まれた時に御祓いをしていたそうです。

三年前に私が立ち会ったのはその御祓いの儀式であり、健蔵さんは私の両親に頼み、学校に入る許可を取り、御祓いをしたそうです。

私の親がPTA会長だったのと、家が有名だった為、健蔵さんは研究という事で入ったらしいです。

そして御祓いをした場所というのが、学校の図書室。

私が学校の七不思議を話をした時に、両親が表情を変えた場所でした。

健蔵さんのやる御祓いは通常の物とは違うらしく、自分の中で吸収して昇華させる為、いつもやると二、三日居なくなったり、奇行に入るそうです。

三年前は、私の亡くなった祖父が健蔵さんの元に現れ、清助を救ってくれという頼んだそうです。

それから一年後、私は上京しました。

その際に社会人になっていた健蔵さんと連絡を取り、会う事が出来ました。

そして私は健蔵さんに聞きました。どうして図書室だったのかを。

すると健蔵さんは話してくれました。

「だってあそこで死んでるからね。あやのちゃんのお祖父ちゃんの弟」

後で知ったのですが、小学校のあった場所は当時、戦争で空襲にあい、そこで亡くなったそうです。

しかし祖父が亡くなった後、それを知っているのはすゑさんだけで、すゑさんから両親に話をしたそうです。

そしてもう一つ聞きました。何故清助だったのか。

私は学校に通っている間、清助があったような現象は一度もありませんでした。

それを聞くと健蔵さんは教えてくれました。

「それはあやのちゃんが女の子だったから。だって、代わりが欲しかったんだよ。戦地に行ける」

健蔵さんとは会ったのはこれが最後でした。

両親伝いに聞いた話では、未だに健蔵さんは時折頼まれて御祓いを続けていて、その度にすゑさんが

「もう勘弁してやってくれ、許してやってくれ」と言っているそうです。

そのせいか健蔵さんは奇行が続き、定職についても続かない状態になっているそうです。

(了)

 

実話怪談覚書水霊魂 [ 我妻俊樹 ]

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