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【稲川淳二】霊能者の話【ゆっくり朗読】173

      2021/05/27

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このお話を話してくれたのは霊能力者の方でしてね。

今は亡くなられていますけど、その昔はマスコミにも時折顔を出していて、その世界でも有名な方でした。

まあ当時は今と違って心霊がそう騒がれるような時代では無かったんですけどもね……

もともと体が丈夫な方ではなかったんですけど、ある時どうしても体の調子が悪くて病院に行ったら、『すぐに入院しなさい』ってことになって、入院することになったそうですよ。

入院してからも体調は思わしくなくて、いよいよもう今日か明日かって状態になった。

それで、昏睡状態が始まったんですよね。

突然の事ですから、これには奥さんも驚いて部屋に付きっきりで看病していたんです。

あまり他の人には言わなかったもんですから、病室にはあまり見舞い客は来ない。

一日持ち、二日持ち……もしかしたらこのまま治るんじゃないかな?って、奥さんもうっすらと希望を抱いていたそうです。

夜になりましてね、隣でもって奥さんが横になっている。

流石に日頃の看病でもってつかれていますから、奥さんも寝込んじゃった。

ふと、目を覚ますと「ンー……ウーン……ウーン……」と旦那さんが、真っ青な顔で呻きながら痙攣を起こしている。

それを見て奥さんはいけないと思った。

今まではそういうことが無かったんで、もしかするとこれはこの世を離れてしまう時の最後の喘ぎなんじゃないかと思ったそうです。

どうしようかと思いながらも、近くにあったタオルで汗を拭いてあげたんですけども、汗はどんどん出てきて相変わらず旦那さんは呻ってる。

とにかく慌てて看護婦さんに連絡して、声をかけるわけにも行かないから、ただ一心に《どうかお願いします。助けてください助けてください》と祈ってた。

祈りながら、看護婦さん遅いな……早く来てくれないかな?と思って、奥さん入り口のドアの方を見たんです。

病室のドアは閉まっているんですけども、高いところに天窓があるんですよね。

その窓が回転して開くようになっているんですけども、その隙間から色の白い面長の顔をした女性がジーっとこちらを見ているのが見えた。

あれ?と思ったけれど、どうやら看護婦さんじゃないようだ。でも誰かが見ている。

でもこっちはそれどころじゃないですからね。

《助かってください、どうか助けて下さい。お願いします……》と祈りながら旦那さんの汗を拭いている。

相変わらず本人の方は苦しそうに呻いている。

何が苦しいのかはわからないけども、苦しんでいる。

《これはもうダメかもしれない、お願いですから看護婦さん早く来てください……》思いながら、奥さんは一生懸命汗を拭いている。

そしてまた入り口を見てみると、色の白い細面の女性がやっぱりこちらを心配そうに見ている。

何故かその瞬間に、奥さんはほっとしたような気がしたって言うんですよ。

と、旦那さんの呻き声がだんだんと治まってきた。

あーよかった、もしかしたらおさまるかもしれない、助かるかもしれない。

と、またひょいっと窓を見るとその女性がスッと消えたって言うんです。

その瞬間、あれ、あの人誰なんだろう?

考えてみたらそんな高いところから覗けるわけがないんですよね。

あの人は何処に?と思いながら、ほんの瞬間のことですけども、慌てて入り口に行ってドアを開けてみた。

でも廊下には誰も居ない……

やがて足音がして看護婦さんが飛んできた。

ところがその瞬間、どんどんどんどん旦那さんの顔色が戻ってきて、旦那さんの呻き声も止んだ。

そして結果的に退院することが出来たんですね。

それでもちろん普通の生活が出来るようになった。

もちろん奥さんもえらく喜んだんですが、頭の隅に、あの天窓から覗いていた女性の事があったんです。

考えてみると、あの女性が覗いたあの時から段々と容態が良くなってるんですよね。

一体あの人は何なんだろう?と不思議に思って、旦那さんご本人に聞いてみたそうです。
そうしましたら旦那さんが、「いや待ってくれよ、なるほどなぁ。それはお前ね、私の先妻だよ」って言ったっていうんです。

というのも、今一緒に居る奥さんというのは後妻さんなんですね。

旦那さんは、その前に先妻を亡くされているんですよね。

「紛れもなくそれは私の前の女房だよ。私のことを心配してくれて、きっと様子を見てくれたんだね」と言ってましたよ、その先生が。

私は幸せものなんだ、今の家内にも幸せにしてもらっている。

そしてましてや、死んだ家内にも救われたんだからって言ってましたね。

そんなことがあるんですね。

(了)

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 - 稲川淳二

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