【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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沖縄の心霊スポット【稲川淳二】

   

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わたしね、全国ツアーってのをやっているんですよ。もう十八年目になるんですが。

大きい会場の公演は大体九月には終わっちゃってるんですがね、十月に沖縄で最終の打ち上げ公演をやるんですよ。

なぜわざわざ十月にとんで沖縄でやるかというと、十月の沖縄ってとても気持ちがいいんですよ。

一番陽気がいいんだ。

本州だと大きなセットをトラックで各会場運んでるんですが、沖縄にはそれは持って行かないんだ。

なのに、そのトラックの運転手さんも沖縄に来てるというね。

みんなでワイワイ騒ぐんですよ。

その沖縄の公演が終わったあと、スタッフさん達と海辺でバーベキューなんかやってさんざん盛り上がって、じゃあってみんなは先に東京に帰っちゃうんだ。

それで、わたしと、わたしの所のスタッフでいつも一緒の狩野さんってのが残るんだ。

なぜ残ったかっていうと、公演とは別に沖縄で恐怖物の現場ロケをやるっていうんで、それを沖縄でやってもらう事になったんですよ。

その分沖縄で遊べるじゃないですか?

で、次の日に東京からスタッフがみんな来るんですよ。

それで東京のスタッフと、沖縄のクルーで打ち合わせがあるわけだ。

一日時間ができてますから、街へ行くわけですよね。

国際通りに行って、毎回立ち寄る雑貨屋さんがあるから、そこへ行ったの。

そしたら、そこの顔見知りの若いスタッフさんが話しかけてきてね、話しをしたんだ。

スタッフ「あー、稲川さ~ん!今回稲川さんの公演行けなかったんだぁ……」

稲川「いやいや来年も来るからさー来年きてよー」

スタッフ「今回は、沖縄にはいつまでいらっしゃるんですか?」

稲川「いや、今回は沖縄で心霊のロケがあるからしばらく滞在するんだー」

なんて話しをして、それでその話しの流れで

「沖縄に何か怖い心霊スポットない?」って、そのスタッフさんに聞いてみたんだ。

そしたら、自分が行った事のある場所が結構怖いと思うんですよ!って言うんです。

それで、その行った時の話しを聞かせてもらったんだ。

この彼が友達と夜に待ち合わせをしたんだ。

彼も含めて三人、みんなスクーターで来たから走りまわってたんだけど、

「行くとこねぇなあ……」って話しになった。

そしたら、その中の一人が「おい、あそこ行ってみようか?」って言った。

提案した彼は知ってるんだ。他の二人は知らないんだ。

それはその知る人ぞ知る危ない所。

そう心霊スポット。家なんですよ。

場所はハッキリとは言えないんですけども、あの有名な美ら海水族館のちょっと手前あたり。

そのあたりに入江があるんですけども、わかりづらいのが入江に面してる家じゃなくて、入江と平行して走ってる道っていうのかな?入江へとグッと入り込む。そこにあるんだ。

それで、三人はスクーターを飛ばして、その場所へ向かっていった。

那覇からですからね、結構距離はありますよ。

で、上には高速がある、下には大きな道路が走ってる。

あたりはシーンとしてる。

脇へ少し入るとね、平地になってるところがあって、そこへスクーターを止めた。

そこは立入禁止になってるんですけど、南国の鬱蒼とした木が生えてる。

その中を入っていくんですよね。暗い中。

たまたま一人が懐中電灯を持ってたんで、草をかき分けて中に入っていった。

そこをしばらく行くと、綺麗な砂浜に出るんですよ。

綺麗な砂浜に月明かりで気持ちがいいんだ。

その砂浜に沿って奥へ入っていくんですよ。幅は狭いんですけどそこをずっと行く。

それで、しばらく行くと入江の突き当りに出るんですが、草木の間からちょうど月明かりに照らされて白い建物の壁が見えるんですよ。

でも、不思議なんですが、この建物、陸から行く道がないんですよ。

砂浜を歩いて行くんですけど、潮が満ちちゃうと海水の中を歩かないと行けないんですよ。

昔は道があったのかもしれないですけどもね。

で建物まで行くと、ニ階建ての白いモダンな建物がある。

一階には二部屋あるんですが、部屋に入って、あれ?っと思った。

一階には階段がなくて、家の中から二階にあがれないんですよ。

で、そのまま家を出てきて急な坂を上がると、家の玄関の前に出るんですよ。

そこはどういう造りかっていうとね、そこは結構広い庭になってて、周りを囲むようにコの字型に山というか丘があるんですよ。

ビルでいうなら四階建てか五階建て位の高さかな?その丘には鬱蒼とした木が生えていて、その丘に囲まれてるから陸地からは見えないんだ。

で、建物の向こう側が入江で海だから、こちらも陸地からは見えない。

まったく外から建物が見えないように建ってるんですよね。

ですから、見る方向によっては一階だけの平屋の建物に見えるし、下から見ると、崖になってますから、二階建の建物に見えるんですよね。

で、L字型の造りをしててモダンな建物なんですよ。

場所はちょっと怖いけれど、モダンな建物だし見た目は然程怖くはない。

懐中電灯一つあるんで、その建物に彼らは入っていった。

玄関から入って廊下を突き抜けて向こうに行くと、結構広い居間になってるんだ。

そこには大きな窓が2つあるんですが、もうガラスは抜け落ちている。

で、その窓から南国の木々が見えるんですが、その木々の隙間から見える海が、月の灯りに照らされてキラキラキラキラ輝いている。

それで、三人は「ここかあ……」って話してたんですが、そのうちに一人が「ちょっとここで一晩過ごすのは辛いな……」って言った。

「じゃあ、酒かツマミでも買ってこようか!」って話しになってね。

まあ、彼らは時間潰しで楽しんでいるわけですからね。

でも一人でここに残るのは辛いですからね。

二人が残って、一人が買い出しに行くって事になった。

三人でジャンケンをしたんですね。

それで、わたしに話しをしてくれた彼がジャンケンに負けたものですからね、スクーターで買い出しに行ったわけだ。

でも、なかなか店は見つからない。

結構走ってようやく一件お店を見つけてね、酒やツマミを買い込んだ。

ずいぶん買い込んでるもんだから、そのお店のご主人が東京かどっかから観光で来たお兄ちゃんだと思ったみたいでね、「どっから来たの?」って聞くから、

「いや、俺、土地のもんだけど!林があって入江があって、そこの間の廃屋に肝試しに来てるんだ!」って言ったら、そのご主人の顔色がすっと変わってね、

「ダメだよ!あんた!あそこに行ったら危ないよ!みんなで帰らないとだめだ!あそこは行っちゃダメだ!」って本気で言うんだって。

「あぁ……そうですか……」って言って店を出てスクーターに乗ってね。

ああ、結構すごい所なんだな……って思って走り出そうとしてたら、そのご主人が店から出てきて、

「本当に帰れよ!本当に帰れよ!帰らないとえらい事になるからな!」って怒鳴るんだって。

随分本気で言ってくるんだなあ……と思ったら何だか怖くなってきた。

で、スクーターを飛ばして戻ってきたわけだ。

上に高速がある、下に広い道路があって、その脇に少し敷地がある。

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スクーターを止めようと思って、彼はあれ?っと思った。

スクーターがないんだ。二台。友達の。

あれ?なんでないんだろう?盗まれたのかな?と思いながら、立ち入り禁止の柵を超えて、木々の合間をぬって、それで草かき分けて海岸ですよ。

それで、奥へ向かってずっと歩いていくわけだ。

自分は灯り持ってないですからね、月明かりをたよりに歩いていった。

それで、一番奥の突き当りのところ。そこに、木々の間から白い壁が見えたんだけれども、なんだか変だなあ……と思った。

っていうのはね、懐中電灯を友達は持っているわけだから、窓から灯りが漏れるはずなんだ。

灯りは漏れてない。中真っ暗だっていうんですよ。

あれ?灯りがねえなあ……と思いながらね、海から敷地に上がり込んで、脇の急な坂を上がって玄関口から

「おーい!買ってきたぞ!」って友達に声をかけるんだけども、返事がない。

中に入ってみたけど、二人の姿がない。

あ!自分を驚かそうとしてるのかな?と思ってね、「おい!出てこいよー!おい!いい加減にしろよー」

って言うけど、やっぱり返事はない。

そうしてたら、足元に何かがあたった。

なんだろうと思ったら、懐中電灯。仲間の持ってた懐中電灯。

それが壊れて落っこちてるっていうんですよ。

ああ、懐中電灯が壊れたから灯りがついてなかったんだなあ……と思ってね。

おい!おい!と声をかけながら、中に向かって歩いていく。

奥は暗いですからね。L字型になってますから。

奥のほうで、カタン……カタン……

音がしてる。

ああ、あいつら奥にいるんだな……と思ったら、靴音がするんだって。

「おーいおーい!!!帰ってきたぞ!買ってきたぞ!」って声をかけたら、携帯が鳴った。

鳴ったんで携帯に出たら、

「おい……おい……俺だけど……」

友人からで、「わかってるよ。何言ってるんだよ!こっち来いよ」って言ったら、「いや……俺ら今屋敷から離れた交差点にいるんだよ。灯りの下に」

「おい、なんだよ(笑)ふざけんなよー!」

「いや、本当にいるんだよ……あの屋敷から1km位離れた交差点の灯りの下にいるんだよ!」って声が震えてる。

「おい!いい加減にしろよ!」

「いや……本当だよ!お前どこにいるんだ!」って言うから、

「俺?俺は、酒とツマミ買って屋敷にいるよ!」って答えた。

そしたら友人が、「こっちこい!駄目だ!あそこにいちゃ!!危ないぞ!!」

「何がだよ?」って言った時に彼はふっと思った。

そのへんで友人が電話してるとなると声が聞こえるわけだ。いくら携帯でも。

ところが屋敷からは声は聞こえないんで、じゃあなんだろう……こっちに歩いてくる靴音……

コツン……コツン……コツン……

「おい!待てよ!なんなんだよ!」って言ったら、もうすぐそこで靴音がしてる。

コツン……コツン……コツン……ギシッ……

うああああ!!と思った瞬間ね、大きな靴がちょっと見えてね、そこに黒い人の影が立ってたんだんだって。

それで彼は悲鳴あげながら逃げて、坂駆け下りて、潮が満ちてきてたから海の中を走って、スクーターを飛ばした。

そしたら、向こうからスクーターの灯りが二つこっちに向かってくるのが見えた。

こっちがライトをパパッと光らせたら、あっちもそれにあわせてパパッと光らせる。

友人だった。

友人がスクーターを止める。真っ青で二人とも震えてる。

こっちも震えながら何があったのか聞いたら、二人はその部屋で待ってたわけだ。彼は買い物に行ったわけだ。

で、二人はやることがないから、床に腰を下ろして、窓の間木々の隙間から月明かりに
照らされて光る海を見てたんだ。

と、隣が足をゴンゴンゴンゴンバたつかせるんだって。

「おい!うるせえなあ……やめろよ」って言うと、また隣が足をゴンゴンゴンゴンばたつかせるんだって。

で、見ると隣にいた彼が、壁に寄っかかりながら、苦しそうに足をばたつかせてるんだって。

「おい!!やめろよ!気持ちわりいなあ……」って灯りで照らしたら、真剣な顔で足をばたつかせてるんだって。

「おい?お前本気か?」って聞いても、なおも足をばたつかせてる。

え?と思ってもう一回灯りで照らした瞬間に妙な感じがしたんだって。

彼が首を抑えて苦しんでる手の下に、もう一つ手があって、首を締めてるんだ。

その手が壁から伸びてるんだって。

それで、持ってる懐中電灯で必死にその手を殴ったんだって。

そしたら手が離れたんで、逃げたんだって。

その話を彼がしてくれたんです。

それでね、次の日わたしがロケで行くのと同じような場所だから、「おい、ちょっと待てよ」って場所行ったら、彼が「そうです。そこです」って言うの。

というのも、次の日に行くロケの場所を聞いた時に、おそらくこれは日本人の建物じゃないなあ……とわたし思ったの。

今はどうかわからないけど、当時その時代は日本人は海のそういう場所に建物は建てられなかったんですよ。

で、アメリカ人の人が建てて、それを日本人に売るぶんにはいいわけなんですよね。

だから、この建物はアメリカ人の物に違いないと思ったの。

翌日ですよ。話しの通りに行ってみた。

それで地元の方に話しを聞いたら、やっぱりそこは初めアメリカ人が持ってた。

で、それをその次に日本人に売った。売ったこの人不思議なんですよ。

わたしももちろんその建物に行ったんですけど。

沖縄でしょ?その暑いところに大きな暖炉を作ったんですよ。部屋の中に。

それで、窓のガラスもどこも薄く色がついているんですよ。

どうやら、まったく誰からも見られたくない事情があったんでしょうね?

で、買った本人がその部屋で亡くなってるんですよ。

変死だったそうですよ。

でもいい場所だから、これをまた売ったわけだ。

そしたら、次に買った人は、この家で自殺をしてるんですよ。

で、これまた売りに出したわけですよ。

そしたらいい場所だから売れたんです。

買った人がここで惨殺されてるんですよ……

それでさすがに誰も買わなくなったっていうんですね。

わたしもその建物に行ったんだけども、モダンな造り。

でも妙なんだ。この暖炉はなんだろう……この窓はなんだろう……

そしたら、沖縄のクルーの一人が、稲川さんうちの会社の一人が仲間とここに来てるんですよ。

それでえらい目にあったんです。変なやつがいて、要するに人間じゃないやつがいて、慌てて逃げた。

でも潮が満ちてるから、海浅いところを走っていってたら、突然足がマングローブにひっかかって倒れたんだって。

起き上がろうとするんだけど、足がひっかかって抜けない。

「うああああ……ぬけねえ!」って友達に言うと、友達が指さして震えてるんだって。

彼の足を腕がつかんでたそうです。

その場所っていうのは、入江だからよく死体が流れこむんですよ。

それで、その場所ってのは、祀られてた神社があったんだ。

だから神社の脇に置いていた二つの木は残ってるんですよ。

でも、アメリカ人だから、その社を動かしてどこかへやって家を造っちゃったわけだ。

で、撮影が終わりかけの頃に一緒にいた女の子が凹みに足とられて捻挫しちゃって病院に運ばれましたよ。

ああいう場所ってあるんですねえ……

(了)

 

隣人悪夢 怖い人2[ 平山夢明 ]

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