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【稲川淳二】メリーさんの館【ゆっくり朗読】364

      2021/05/10

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このお話は、私が大阪でやってる番組の常連さんで、城田さんという方が話してくれたお話なんです。

兵庫県の山のあたりというと六甲のあたりでしょうか?私もそのあたりはよくわからないんですが……

「メリーさんの館」というのがあるっていうんですね。

このお話自体は相当に古くからあるお話なんだそうですが、実際にその館を見た者と見ない者がいるっていうんです。

それで、その彼は友人と「メリーさんの館に行ってみようじゃないか」という話しになって、車で行ってみたんだそうですよ。

ところがいくら山の中を走っても、そんな建物は見えやしない。

そのうちに昼も過ぎて夕方になってきちゃったんですね、日はまだ高い位置にあったんで暗くはないんです。

「もうそろそろ帰ろうか」

「いやもうちょっと。まだわからないからさ」

「でもこんなに探してもないんだから噂だけだよ」

「そうなのかな……」

なんて話しをしながら、車を走らせてた。

そうしていると友達が、「おい、あれちゃうか?」と指をさした。

というのも森の高い木々の間に、西洋館風の屋根が見えたんですよね。

「あんなところに、あんな屋根なんてあったか?あれちゃうか?」

「うん。行ってみるか?」

例え違ったとしても、それでも面白いじゃないかっていう事で、二人は行ってみたんですね。

行ってみると、さっきまであんなに探しても見つからなかった西洋館の建物があるっていうんです。

腐りかけた鉄の大きな門が扉を開けている。

「どうする?入る?でもちょっと怖くないか?」

「何言ってんだよ!せっかくここまで来たのに」

やめとけばいいのに、私の所へ来た城田さんは建物の中に入っちゃったんですね。

仕方なく、友人も後をついてくる。

地面っていうのは、もう何年も積み重なった落ち葉で埋まっていて、歩く度に落ち葉が舞うんだそうですよ。

しばらく行くと腐りかけた看板は落ちていて、見たら横文字が書いてある。

「おい、これ何て書いてあるんだ?」

「わからない」

「でもこれは横文字だし、ここは外人さんの家に違いない。ここがメリーさんの館だ」

「おい、行ってみようや」

「いや、やめとこう帰ろう」

「何言ってんだよ」

城田さんが玄関の扉に手をかけると、ドアが開いた。

「お、このドア開くぞ」

「俺は行かない。お前行くなら、一人で行け」

扉を開けてみると中は広い空間になってて、正面に階段がある。

それなら一階から見てやろうと思ってね、一番右手にあったドアを開けた。

中はわりと明るいんですが、もちろん誰もいない。埃がたまっててね。

なんか気持ち悪いなとは思ったんですが、ここで帰るわけにはいかないですからね。

バタンとドアを閉めた。

隣の部屋を見てみる。やっぱり何か嫌な感じがする。

自分でもうまく言えないんだけど、何か嫌な感じがしたっていうんですよね。

で、ふっと見上げると階段がある。上ってみようと思った。

ギシギシギシ……

今にも落っこちそうな階段を上がっていったんですね。

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で、二階の右側の部屋の扉を開けた瞬間……目がくらんだ。

中には光が差し込んでいて、眩しい程に白く明るいんです。

自分でもなんでこの部屋がこんなに明るいかがわからない。

この部屋には長く居たらだめだ……そう思ってドアを閉めた。

急いで階段をおりたんだけど、途中でふと思った。

せっかくここまで来たのに、ここで帰ったら損じゃないか?もう一回見てやろう。

くるっと振り向いて、また階段を上がっていった。

それで、中央の部屋のドアノブに手をかけたんですね。

ところが、自分のどこかで開けんほうがいいぞという感じがした。

開けんほうがいいぞ……なんで?

開けんほうがいいぞ……開けたらおまえは帰れなくなるぞ。

っていうのを自問自答しているんですね。

そうは思うんですが、好奇心がまさって、少しだけドアを開けてみた。

わりと簡単にドアは開いた……

その時にザワザワザワっていうような声がしたっていうんですよ。

建物の中には自分一人だけのはずなのに、ザワザワザワって声がした。

怖いから、ドアを見たまま後ろ向きに階段に戻っていった。

戻った瞬間、後ろに気配を感じる。後ろに誰かがいる。

階段をおりないと帰れないけど、自分の後ろには誰かがいる。

確実に誰かがいる。

ザワザワザワザワいってる。

でも、何とかなるだろうと思って、1・2・3……で振り向いた瞬間悲鳴をあげた。

自分の振り向いた真っ白な空間には、ヨーロッパ人の子供があたり一面にいて、みんな真っ白な目をして自分をジーっと見ていたっていうんですよ。

「悲鳴をあげた瞬間、何かにドンと飛ばされて、次に気がついたのは病院のベットの上でしたよ」

って、私に話してました。

友達は「お前、俺がぐるっと庭を周ったら、庭に倒れてたぜ」って言ったそうですよ。

自分は建物の中にいたはずなのにですよ。

あまり悔しいから、後日、他の友達三人と行ってみた。

でも、建物はどれだけ探しても見つからなかったそうですよ。

このメリーさんの館の話しは、もう何十年も前から言われてるんですよね。

かつて第一次大戦の頃に収容された、ドイツ人の子供の収容所だった場所なんですよね。

史実はあるんです。

でも、その場所は誰も知らないんですよね。

たまにそこへ行ける人間がいるっていうんですけどね……

(了)

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 - 稲川淳二

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