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【稲川淳二】宇野くんの話【ゆっくり朗読】187

      2021/05/26

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宇野くんという、テレビの制作会社の新人ディレクターが知り合いに居るんです。

私と歳は随分離れているんですが、馬が合うので、仕事以外でも飲みに行ったりします。
その彼が私に言ってきたんです。

「稲川さん、今度新しいところに引っ越したんで、遊びに来てくださいよ」

折を見て彼の家に行ってみたんですが、彼の家は私のところから電車で二駅なんですよ。
それで行って落ち合いました。

彼が言ったその場所に行ってみると、彼が

「あのー、ちょっと一杯やりません?」

と言ってきたので、駅の近くの居酒屋へ二人で行ったんです。

そこに宇野くんの友達二人も来てたんですよね。

それで四人で軽く飲んで、「じゃあ四人で彼のアパートに行こう」って話になりました。

彼のアパートに行ったんですが、大きなケヤキやヒマラヤ杉なんかがあって緑が多く、閑静な住宅街でした。

その一角に、二階建ての彼の新しいアパートがあるんです。

そのアパートは奥に長い作りになっていて、下が三所帯、上が三所帯あるんです。

彼の部屋は狭い道路に面した一階の部屋でした。

入ってみると新しいってこともあるんですが、フローリングの床に白い壁だから、えらく綺麗でした。

「いいねえーこの部屋」

「いいでしょここ。儲けましたよ、家賃安いんですよここ」

と、フッと声がしたんで、不思議に思い声がした方を見ました。

友達二人もそっちを見ていたもんですから

「ここね、ほら窓一枚向こうは通りになっているでしょ。人が通るから声聞こえちゃうんですよ」

彼のアパートは塀がないので、窓が開いていると覗かれちゃうんです。

かと言って、カーテンをすると暗いんで、その面の窓はくもりガラスになっているんです。

「あー、それで家賃が安いんだ」

友達の一人が笑いました。

そんな時に、後から男女二人がやってきました。

「お邪魔しまーす」

って来て、入るなりその女の子のほうがこう言いました。

「あーここ知ってる!ここさ、以前火事があって人が亡くなってるんだよね。それでここずっと更地だったんだよね」

その場に居たうちの一人が

「お前来る早々なんてこと言うんだよ。嘘だろ?」と女の子をたしなめたんですが、

「嘘じゃないよ。ほんとよ」

「あー、それで家賃が安いんだ」とまた別の誰かが言うと

「いやー、ここアパートで何人も住んでるんで、前に人が死んでるか知らないですけど、怖くないですよ」

って宇野くんが言ってました。

そんなことがあって別の日に仕事で彼と会ったんですが、「あら?」と思いました。

なんだか妙に元気が無いんですよ。

青ざめた顔をしていて、どうしたんだろうか、いつもと違うんです。

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様子がおかしいなぁと思って気になって聞いてみたら、

「あのー…あのアパートの部屋なんですが、夜に目が覚めたら道路に面したあのくもりガラスの窓にベタッと顔が貼り付いているんですよ。
中を覗いているようなんですが、もちろん中は明かり消えているんで、向こうの顔は見えないんですけど、ベタッと貼り付いているんです」

って宇野くんが言うんです。

「あー、違うよそれ。あそこ通りに面しているから、外を人が通ると街灯か何かの加減でそうやって映るんじゃないの?」

「いいえ、そうじゃないんです。それから何日かして夜中にまたフッと目が覚めたら、そしたらまた窓にベタッと顔が貼り付いているんです。
顔は見えないんですけど、その輪郭が全く一緒なんですよ。そしてまた中を覗いているようなんです。
それで私、怒鳴りつけてやろうと思って、ソーっと起き上がって玄関のドアをそーっと開けて飛び出したら、誰もいなかったんです。
外の通り、シーンと静まり返っているんです」

私はやはり宇野くんが火事で人が焼け死んだって話を気にしないとは言ってましたが、気にしているんだなって思ったので

「あのね、あんまり気にしないほうがいいよ。気にし始めたらキリがないからね」

と伝えました。

そしたら彼が「ええ」と言ってそしてまた日が過ぎた。

そしてまた別の日、彼と仕事で会ったんですが、彼がひどくやつれているんです。

げっそり痩せて、あまり様子が良くないんで、大丈夫かなぁと思っていたら、彼の方から私のところへ来たんです。

「稲川さん、聞いてもらえますか?実はあのアパートのことなんです。一昨日の晩、夜中に目が覚めたんです。そしたらあの道路に面したくもりガラスの窓、赤く染まっているんですよ。
火事かなって思ったんですが、人の声もしないので、あれ?って思っていたら、またあの顔がペタっと貼り付いたんです。同じ輪郭なんです。
流石にもう気味が悪くて気になるので、おし、今度は自分の方から正体を見てやろうと思って、怖かったんですが、ソーっと起き上がって、部屋の明かりをつけたんです。
そしたら稲川さん…そいつ、窓から覗いていたんじゃないんです。僕の部屋の中に居たんです。つまり、ずっとあいつ部屋の中に居たんです。それで怖くなったんで今友達のところへ泊めてもらっているんです」

その後彼は会社辞めて、実家に帰ってしまいました……

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 - 稲川淳二

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