【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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本家の墓

      2016/07/03

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俺は長い間フリーターで適当に暮らしてきた。

180 :2011/04/18(月) 00:26:02.96 ID:LkFCis070

一念発起して学校に行って資格を取って、それなりに収入を得られるようになった。

父方の祖父の墓があって、もうかれこれ二〇年くらい墓石を建てないで、川から拾ってきた石みたいなのを墓石にしてた。

祖父は本家から分家した一代目で、家にはきちんとした墓がない状態が続いてた。

本家も、二代前に大本の本家から分家したわけで、大本の本家がある。

その本家はかなり古い家で、800年ずっと同じ土地(広島の山奥)で続いた旧家らしい。

らしいってのは、親父が祖父に子供の頃電車に乗せてもらって、電車から「あそこだあそこ」って、指を指して教わって話を聞いた程度のものだったから。

親父も良くわかってないわけ。

でも、田舎の家からはそう遠くないところではあったらしい。

俺もそういう話をきいてはいたんだけど、見に行きたいなあと思いながらも、そこまで気になるわけじゃないから、特に何もなかった。

でも、祖父の墓がいつまでもいい加減なのはダメだろうと思って、就職したのを機に金を溜めて、親父に働きかけて墓を建てることにした。

ここで少し話はそれる。

弟と俺は仲が良くて、弟の彼女オススメの霊媒師に一緒に見てもらいに行った。

その人は大阪のどこだったか忘れたけど、整体もしつつ、そういったスピリチュアルなこともしている人だった。

俺が見てもらった内容はもう忘れたけど、弟を見てもらったとき、守護霊は鍛冶屋だと言われた。

「鍛冶屋ってことは刀を?」と聞くと、「いや、農具とかそういったものですね」と言う。

なんで鍛冶屋で農具なんだよ、と帰りに弟と笑ったのを覚えてる。

まあ当たるも八卦だろって感じで流してたんだよね。

これは墓を建てる三年以上前。

親父と話をつめて、いよいよ墓が建つ段取りになった。

俺と親父は、墓を建てるのに伴って、お寺さんがしてくれる儀式じゃないけど、それに参加するために田舎に帰った。

前の日の深夜に車で出発して、朝方に田舎についた。

なんとなく話は本家の本家の話になって、儀式は昼からってこともあって、ちょっと探してみようかと、本家の本家があるんじゃないかという場所に向かった。

なんといっても、親父が四〇年以上前に汽車から見ただけの場所だから、俺も親父も見つかるなんて思ってない。

よく考えると800年続いた家って、鎌倉時代くらいからずっと続いてるわけで、それってすごいなあは思ったよ。

本当にほとんど何のあてもなく、車を走らせてた。

山奥の田舎の集落。自然と車は徐行で走る。

俺がふっと見ると、『服部家』の墓が偶然目に飛び込んできた。

急いで車を止めて見てみる。間違いない。家紋も剣カタバミ。

分家の分家のうちは外が丸。そこは六角形。

本当にびっくりした。

まさかそんなのが見つかると思ってなかったしね。

ただ、親父がおかしいなと言う。確かにおかしい。

だって、800年続いたにしては、墓石が少なすぎる。というか、一基しか建ってないし。

多分これはうちと同じ分家なんだろうって話になった。

田舎の分家だから。それこそ本家も近所にあってもおかしくないってことで、その近くをまた車で走ったわけ。

でもやっぱり見つからない。当てなんてないから当然だよね。

「しょーがねえから帰ろう、お寺さんも来るし」と親父が言う。

「確かにしょうがないよね」と帰路についた。

後から考えると、呼ばれたんだろうと思うよ。

その帰り道で、まず間違いなく本家の本家だろうって墓を見つけた。

多分ごく最近に、先祖代々の墓を一箇所に集めたんだろう。

前面に比較的新しいうちと同じ苗字、同じ家紋の墓石。

後ろには古い墓石。もう朽ちて字が読めないレベル。苗字が同じことはかろうじてわかった。

さすがに800年前の墓石ではないだろうけど、江戸時代くらいからの墓石が一六基くらい一箇所に集められていた。

「ウソだろ~?」と親父と驚きながらも、手を合わせて、ご挨拶をして、分家(というかうちね)に向かった。

お寺さんの儀式は滞りなく行われた。不思議な話は特になかった。

親父の姉と妹と、その旦那さんたちが来てくれた。

きちんとした墓石を建てられて、俺はとてもうれしかった。

で、その日の晩、もう誰も住んでない親父の実家というか、田舎に親父と二人で泊まった。

酒を飲みながら、親父ととりとめのない話をした。

霊だの導きだの一切信じない親父だったが、今回本家の本家の墓に辿り着いたのは、さすがに「偶然かあ?」と首をかしげていた。

話はぽつりぽつりと続いた。

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親父から祖父の話は良く聞いていた。

すごく頭が良かったこと、大学に行くのが珍しかった明治の世に、ド田舎から早稲田に行った神童だったこと、東京で新聞会社を立ち上げて成功したものの、戦争で全て焼かれて失意のうちにこちらに戻ってきていたこと。

そういったわけで、子供の頃からよく早稲田の校歌を親父から聞かされていた。

よく考えると、それより昔の話は聞いた事がなかった。

曽祖父はどんな人だったのか。

親父の話はぽつりぽつりと続いて、曽祖父の話にまで続いた。

俺は三〇年生きて、本当に曽祖父の話は初めて聞いた。

すぐ近くに住んでいて、鍛冶屋をやっていた人で、集落の農具の修理を一手に引き受けて、それなりにいい暮らしをしていたらしい。

そこで弟と行った時の話を思い出してド肝をぬかれた。

ってことは、弟の守護霊は曽祖父?

俺も弟も全く知らなかったことなんだけどなあ……

あと、本家の裏に小さなお城があったこと、今は誰も来ない墓地があったこと、聞いたことのない話をたくさんしてくれた。

なぜ今までそんな話がなかったのか不思議だった。

次の日。

祖母は今、すこし町のほうにある老人ホームにいる。

親父が何やら寄る用事があるからと、そこに寄ることにした。

別の場所に泊まっていたおばさん二人も合流して、祖母の部屋に。

親父もおばさんも、施設の人から連絡を受けてはいたけど、何の用事か知らなかった。

墓の儀式がある日に偶然電話があったから、次の日にみんなで寄っただけなんだよ。

施設の人が言うには、祖母の痴呆が少しずつ進んでいて、状況がもうギリギリだから、今のうちに部屋をもっと看護ができるところに移しておきたいってことだった。

渋りに渋る祖母をみんなで説得して、引越しをした。(同じ施設内だけど)

200万の札束が出てきたり、結構な額の通帳がわんさか出てきたりでびっくりした。

みんなで最後まで手伝って、終わった頃には夜。それから解散して家に帰った。

帰りの高速で親父と話をした。

「これは、祖父に呼ばれたのかもな」って。

偶然、ほんとに偶然、祖母の引越しを子供全員+孫一人で行えたわけでしょ?

あの札束にしても、施設の人に引越しを任せてたらくすねられてもわからない。通帳も全く同じ話。

そもそも、肉親に説得されてなきゃ引っ越しに同意したかすらわからない。

祖父の墓のことで全員が帰郷していた、ちょうどその日だから……

でも、本家の本家の墓を偶然発見、曽祖父の話と弟の守護霊の話がつながったこと、祖母の引越しを肉親で行えたこと、結構な偶然がいくつも重なって、俺としてはとても不思議なんだよね。

墓を建てるってことは、自分が先祖と繋がるってことなんだろうなあ。

祖父が喜んでいてくれてたら、本当にうれしい。

(了)

 

「八つ墓村」は実在する [ 蜂巣敦 ]

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