【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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左前の浴衣

   

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自分は、普段はほとんど見えないが、夢の中でだけ霊と話しができる。

お盆の時とかは、婆ちゃんとかが遊びに来てくれて

「元気にやってる?」とか話したり、エネルギーをくれたりするので特に不満もなく、普通に過ごしていた。

でも、それが初めて仇になる事があった。

お盆の最中。北海道まで俺、ヒロシ、マサタカと友人三人で遊びに行った時のこと。

そこで泊まった旅館は、古いといえば古いけど歴史があるらしく、丁寧に掃除がしてあって好感が持てた。

そこで浴衣に着替えるとき、ヒロシがこんな提案をしだした。

「浴衣の衿を逆にすると死装束と間違えられて、霊が連れに来るって言うじゃん?

ちょっと面白そうだから、今日一晩逆で過ごしてみないか?」

 

hidarimae

 

ちょっとだけ嫌な感じもしたけど、旅行って事でテンションが上がっていた俺たちは、ヒロシの提案を受け入れた。

最初は「来るならこいや~!」とか言ってふざけてた俺達だったが、夕飯を食べたり、トランプなどをしているうちにその事はすっかり忘れてしまっていた。

特に誰が言い出したわけでもなく、寝ることにした。

……思い出したくもない『史上最悪の夢』を見た。

その夢の中で俺はひ、どく暗く、けど視界はやけにハッキリとする部屋の中にいた。

時代劇に出てくるような二十畳くらいの畳の部屋の真ん中で、白い着物を着ていた。

そこにはいくつかの襖があって、どうやら『どこか』に続いているようだった。

そしていつのまにか目の前に、同じく白い着物を着た男の子が立っていた。

男の子には目が無かったが、不思議と怖い感じはしなかった。

男の子は、何もいわずに俺の後ろを着いてきた。

それは子供が母親に着いていく、と言うよりはまるで『監視』しているようだった。

その子は、何を話しかけても無反応だった。

一体どうしたものかと思ってたら、その子の目のある部分に少しづつ切れ目が走ってるのがわかった。

なんか嫌な感じがしたのでとりあえず、自分は先に進むことにした。

何故か頭の中で、どこに進めばいいかが確信できた。

襖を一つ、また一つ開けていくうちに、どんどん部屋は狭く、明るく眩しくなっていった。

また襖を開けるたびに、匂いや触感がどんどんリアルに感じてきた。

そして、男の子の目のあたりの切れ目はどんどん広がっていった。

ちょうど10回くらい同じことを繰り返しただろうか……

ついに部屋の大きさは四畳半ほどになり、部屋も普通の明るさになっていた。

何故か最後は左右に二つの扉になっていた。

何故かここに来て、どちらを開ければいいかがわからなくなった。

左は光の強い扉。右はそうでもない扉。

今までの通りに自分は光の強いほうの、左の扉に手をかけようと思ったその時だった。

「いけない!!!!」

それは間違いなく婆ちゃんの声だった。

言葉通り自分はそのまま硬直してしまった。

そしてふと周りを見ると、周りはガレキや黒カビのような、いかにも廃墟といった風景になっていた。

自分が開けようとしたドアは無く、代わりに全てを飲み込んでしまいそうな闇が広がっていた。

とたんに、その状況が一変して恐ろしく怖くなり、踵を返して反対の方向を向いたら、

足元に恐ろしい顔をした猫のような片目でこちらを睨んでいる少年の顔があった。

もうその瞬間に、その状況が耐えられなく怖くなって俺は急いで反対側の闇の方に飛びこんだ。

そういえばどっちも闇だったんだ……

その瞬間に、本当はもっと時間が過ぎていたのかもしれないけど、上体だけ起こしている状態で目が覚めた。

時計はニ時を示していた。汗がだくだく出ていた。

自分はそのまま友達の迷惑も考えずに、電気をつけて冷蔵庫から水を出して飲んだ。

喉がカラカラだった。

すぐに友人二人が目を覚ました。

俺は本能のまま、寝ぼけ眼の友人に事の経緯を話した。

どちらも夢は見なかったようだが、話は信じてくれた。

少し落ち着いてきて、ふと水を飲もうと上を見たら、天井の隅に、あの少年の顔があった。

そして友人二人を、完全に開ききった白い目で、両目違う方向を見て睨んでいた。

俺には興味が無いようだったが、俺を絶叫させるには十分だった。

うまく纏められなかった上、オチも無いけど全部本当にあった話です。

その後の友人達には、特に何も起きなかったので良かったです。

(了)

 

怖い本(4) [ 平山夢明 ]

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