【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

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コンテナ

      2017/01/30

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今から十三、四年も前、関西にいた頃、港湾のコンテナ荷降ろしのバイトに行っていた時期がある。

853 本当にあった怖い名無し 2013/04/12(金) 13:50:17.34 ID:G64AGWrG0

荷降ろしは文字通り、コンテナに収められた荷を降ろすこと。

コンテナ自体の積み下ろしや、降ろされた荷を倉庫に収める過程はクレーンや、フォークリフトなど機械で行われる。

でもこの荷降ろしだけはどうしても人の手で行われなければならないという、ずいぶんなアナログな仕事である。

扉口までパンパンに詰まった2トン、4トンのコンテナから荷を降ろしていくわけだが、荷は軽いものならわたのようなものがたまにあるくらいで、大体が飲料物、家畜の餌など重いものが多い。

一日に降ろすコンテナ二本、三本とあり、洗剤の箱などに当たった真夏の炎天下は洗剤粉にまみれて、もう地獄である。

仕事が過酷だからというだけではなく、そのバイト先はあまり居心地もよくなかった。

港湾の荷降ろしは、もともと山〇組が労働者を派遣していた歴史もあって、そこで働く人たちも気が荒い人が多く、実際その当時も元極道だったという人が働いていた。

ある日、休憩のあと午後から降ろすコンテナのところにいくと、その奥を覗いていた倉庫の主任が降りてきて、フォーク運転手、田平さんとなにやら相談している。

「…どないですか?」

「…うん、おるな。あかんわ、コレ」

午後から降ろす荷である。

そのコンテナは手付かずでほぼ天井すれすれ、扉口までパンパンに荷が詰まっていた。

そんな中に一体、何がいたのだろうか。

倉庫でも強面の二人が黙り込んだままだったので、私も何も聞かずにいた。

結局、何の説明もないまま、そのコンテナは扉を閉められ午後の荷降ろしは中止になった。

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後日、別の倉庫の社員小薗さんにこの件を聞いてみる機会があった。

彼によると田平さんが扉を開けたところ、何かが動いたのでわずかに開いた天井の隙間から奥を覗くと、コンテナの奥の方で天井と荷物に挟まれるように横になった顔らしきものが見えたのだという。

荷物に押しつぶされたのか、歪んでいたが人の顔のようにも見えたそうだ。

動物とか乗ってたんですかと聞くと、いや、そうやないんやという。

「ほんま時々やけど、こういうの前からちょくちょくあったんや。俺も飯食ってたら、おろし終った空のコンテナから片足しかないサラリーマンがピョンピョン飛び跳ねて出て行きよったの見たことあるし」

田平さんはこれで二回目やと、小薗さんは苦笑いした。

そういう場合、コンテナを空けてもやはり中には何もいないのだ。

コンテナの扉は通常、リベットのようなシーリングで封印されており、開ける前はそれを大きなニッパーのような器具でねじり切らなくてはならない。

コンテナはいずれも海外からやってくるもので、それらのシーリングは当然向こうを出るときにつけられたものである。

荷降ろしがすんだあと、必ずコンテナ内の掃きそうじをするものなのだが、時おり見たこともない花や虫を見たことはあった。

これらが何にせよ、きっとどこか遠い海の向こうでまぎれた何かなのだろう。

ある日の帰り際、隅っこに置かれたままのコンテナが中から物凄い勢いでガン!ガン!と二回叩かれるのを聞いたこともあった。

その瞬間、居合わせた社員全員が固まったまま、コンテナを見て立ちつくしていたのを今でも思い出すことがある。

それからその件を誰にも聞かず私はそこをやめたのだが、恐らくあのコンテナにはシーリングが付けっぱなしになっていたに違いない。

(了)

 

「極」怖い話(地鎮災) [ 加藤一 ]
一世一代の買い物―家。不動産の購入は多くの人にとって一生に一度あるかないかの一大イベントにして、最も高価な買い物だ。それにもかかわらず、試用期間も事前練習も許されず、少ない情報の中で決断せねばならない。住み始めてから何かあってももう遅く、再度売り払い、引っ越すのは並大抵なことではない。だが、この世には手を出してはいけない物件というのが確実に存在し、呼び寄せられるが如くそこに住んでしまった人たちがいる。俗に言う瑕疵物件だけでなく、遙か昔の歴史が絡む曰くつきの土地など様々なケースがあるが、そこでは信じ難き恐怖と不幸が実際に起きている。北海道の有名心霊スポット、円形マンションの真実に迫る驚愕の取材をはじめ、呪われた家と土地に纏わる実話を集めた渾身の書き下ろし怪談!

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