【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

*

おばあちゃんの貯金箱

      2017/03/24

Sponsored Link

小学生の頃、両親共働きでカギッ子だった俺は、学校から帰ると近所のおばーちゃんの家に入り浸っていた。

血縁者ではないが、一人暮らしのばーちゃんは俺にとても良くしてくれたのを覚えている。

「ばーちゃんコレ見てや!新しいバイクやで」

当時仮面ライダーが大好きだった俺は、人形や本を持ち込んではかっこよさを、ばあちゃんに語っていた。

「ヨシ君は本当にバイクが好きなんやねぇ」

「俺もな、大きくなったら仮面ライダーみたいなバイク乗るんや」

「あら、素敵ねぇそしたらおばーちゃん後ろに乗せてね」

「ええけど仮面ライダーのバイクはな、めちゃめちゃ高いんや、俺の父ちゃんも買えんって言っとったから俺がバイク買ったときにはばーちゃんもうおらんかもなー」

今思うと酷い事を言ったと思うが、ばあちゃんは優しく俺にこんな提案をしてきた。

「じゃあヨシ君が早くにバイクを買えるように貯金箱にお金を貯めて行きましょ、おばーちゃんも一緒に乗りたいから貯めるの手伝ってあげる」

そう言うとばあちゃんは古くさい干支の『丑』と書かれた牛の貯金箱を取り出して来た。

それからおれとばあちゃんは少しずつ小銭を貯める事になった。

ところが、それから暫くしておばーちゃんは息子夫婦と一緒に暮らす事になり俺の住む町からいなくなってしまったのだ。

ばーちゃんからもらった牛の貯金箱も子供の俺はすぐに使ってしまい、そしてばーちゃんの存在すらもしだいに忘れて行ってしまった。

何年かして母伝いに老人ホームで亡くなった事を聞いたときも「ふーん」の一言だった。

時が経って俺が17のとき。

当時いろいろあって高校中退、非行に走り、悪い先輩達と連む様な絵に描いた不良になっていた俺は、ひょんな事から先輩のバイクを預かる事になった。

日々何かにむしゃくしゃしていた俺はそのバイクを荒い運転で乗り回し転倒……

俺自身のケガは軽かったがバイクはボコボコ。

地元でも有名な恐ろしい先輩だった為、俺は真っ青になり真剣に地元からバックレようかと考えていた。

修理代を計算しても何十万もかかる。

俺は親の財布や弟のへそくりまで持ち出し金をかき集め、明日は友人の家まで金を借りに行こうと考えながら眠りについた夜。
夢にばあちゃんがでてきた

「あれがあるがいね、あれ使いまっし」と俺に言うのだ。

俺はアレと言うのが「丑」の貯金箱だとすぐに解ったが「あれは昔全部使ったんだ」と言ってもばあちゃんはニコニコ笑っているだけ。

そんな夢を見た。

Sponsored Link

俺は明け方目を覚ますと、夢の内容が気になり貯金箱を探した。

何故か俺は十年近く前の貯金箱の在りかを知っていた。

自分で片づけた記憶なんて無いのに、迷うことなく倉庫の棚の2段目のダンボールの奥深くから貯金箱を探し出せたのだ。

取り出して見て驚いた……

重いのだ……

お金を入れる口から見えるほどギッシリとお金がつまっていた。

たしかに俺は昔この貯金箱を空にしたのに…この貯金箱の事は俺とばあちゃんしか知らないのに。

貯金箱の底を外して中を数えるとたった4万円分だった。

「へへ……たりねーじゃん……全然……」夢に出てまで勧めたくせに全然足りなくてそんなオチに笑いながらも泣いた。

すごく胸がいっぱいになり、その足で先輩に土下座しに行きボコボコにされ病院送り、みんなにお金を返し退院したら働いて修理費を返すことになった。

入院中母にこの話をした

「……でさ、四万しかねーの全然足りなくてさぁ、マジうけた」

感動劇みたいに話すのが気恥ずかしかった俺。

「足りたじゃない……充分…足りたのよ」

母の言葉がまた胸にじわっと広がった。

(了)

 

闇の検証(第3巻)古代~飛鳥~奈良時代編 霊能者・寺尾玲子の新都市伝説

Sponsored Link

 - 奇妙な話・不思議な話・怪異譚

[PR]

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

  関連記事

konjikiyama
金色に輝く山

  小学生のころ不思議な体験をした。 429 :本当にあった怖い名無し …

151110_002
訪ねて来た友人

弟の友人の話。 633 :本当にあった怖い名無し:2012/08/03(金) 1 …

sikkokuno-gaisensya
漆黒の街宣車

  俺が中学一年の頃の話。 244 :2010/11/23(火) 21 …

img0918
光明真言を唱えはじめてから不思議な事が起こり始めた ←それアカンやつや!

不思議な事があったので書かせてもらう。 色々な理由で、真言宗のお坊さんから勤行を …

makimodosareta-jikan
巻き戻された時間

  昔から、電話が苦手なんだ。 573 :本当にあった怖い名無し:20 …

151207_004
布瑠之言

その日俺は仕事の帰りで、駅前で少し買い物をした。 時間は7時過ぎだった。 いつも …

inganohannya
因果の般若面

  過去から現在まで続く、因果か何かの話。 904 本当にあった怖い名 …

reikenhatifusa
霊験八房

  「この犬は普通の犬じゃありません。それでもいいんですか?」 677 …

futoukou
不登校女子 家庭の秘密

俺が小学校高学年ごろの話。 夏休みが終わってから同じクラスに登校しなくなった女子 …

karasuno-syugo
カラスの守護

  先日、ちょっとすごい偶然というか……不思議で面白い話があったので書 …