【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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亡父の伝言

   

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怖くはないけど、お盆が来る度に思い出す不思議な話。

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/09(木) 19:47:15

今から十年ぐらい前、長男が四歳の時の夏。

俺達家族は例年のごとく俺の実家に帰省していた。

父は十年以上前に事故で亡くなっていて、実家には祖母(父の母)と母の二人。

長男も四歳になり、おもちゃなどがあれば一人で遊ぶ事が出来るようになっていた。

実家は古い家屋で部屋数も多い。

長男は持参したおもちゃを持って空き部屋で遊んでいる。

しかし様子が変だ。

誰かに話しかけるような言動や、突然笑い出す事を繰り返していた。

夕食の時に妻が「何して遊んでたの?」と聞くと、長男は

「じいちゃんと遊んでた」と答える。

んん?っと思い、「じいちゃんって誰?」と聞き直すと、長男は仏間へ行き、父の遺影を指さした。

俺も母も妻もポカーン。

祖母がニコニコしながら、「お盆だから政和が帰ってきてるんだね」と言っていた。

翌日も一日中というわけではないが、長男が一人になるとまた誰かと遊んでいる。

それは部屋だったり庭だったり、何か話していたり格闘のまねごとしていたり。

俺達が近づくと長男は我に返ったように大人しくなる。

祖母以外は、不気味というより不思議な気分になっていた。

そんな事があって自宅へ戻るのを翌日に控えた四日目の夕食の時。

長男が突然母に向かってこう言った。

「長崎がよかったって」

俺と妻は……???

母を見ると、みるみる表情が変わっていく。

そしてボロボロと大粒の涙を流し泣き始めた。

「じいちゃんがそう言ったの?」

母が尋ねると長男はコクリと頷き、テレビに視線を戻した。

母は三十分近く泣き続け、意味の分からない俺達に事情を話し始めた。

父と母は大の旅行好きで、小さい頃は家族でよく旅行に出掛けた。

俺を始め子供達が大きくなって部活などで忙しくなっても、夫婦二人でよく旅行に行っていた。

質素な生活の中でそんなちょっとした旅行が両親の趣味だった。

父が亡くなる前の晩、母は父に何気なく尋ねたそうだ。

「今まで行った所でどこが一番楽しかった?」

父は「いろいろ行ったし、どこも楽しかったからなぁ」と明確に答えなかったらしい。

そして翌日の夕方、事故で亡くなった。

父はずっと保留していた返事を、初孫である長男に伝言を頼んだのだろうか。

母は「どうして私に直接言ってくれないんだろうねぇ」と泣き笑いだった。

祖母はニコニコしているだけだった。

しかし父が出てきたのはその時だけで、見たのは長男だけ。

後日、長男に父の事を聞いてもいまいち要領を得ないし、中学生となった今ではその時の事は全く覚えていない。

それから毎年お盆の期間には俺達夫婦を始め俺の弟達も帰省して、みんなで両親のアルバムを見るのが恒例となった。

長崎のどこが楽しかったのかと母に聞いた事がある。

母は「秘密」とニコニコして答えるだけだ。

新婚旅行で訪れた長崎でどんな思い出があったんだろうか。

今年もお盆が近づいてきた。

(了)

 

異常快楽殺人 [ 平山夢明 ]

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