【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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婆ちゃんの護摩札

      2017/01/30

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一〇年ほど前、母が近所の寺の手伝いをしていた頃の話です。

592: 本当にあった怖い名無し 2015/09/28(月) 00:33:21.77 ID:kTNgjPan0.net

夏のある日、母が寺から花を持って帰ってきた。

暑くて沢山あっても管理しきれないで枯れるだけだから、良かったら持って行ってとお寺の奥さんに分けて頂いたらしい。

花好きの母は喜んで、余分な葉や茎を処理して玄関の花瓶に飾っていた。

その頃からだったか、家の中で時折、耳慣れないパチ、パチ、という音を聴くようになった。

小心者で変わったことがあると気にするビビリな質なのだが、夏は玄関や廊下の窓、玄関から茶の間に入るドアも開け放って風通しを良くしており、

外の音や風に揺られた物の音が聴こえていたことと、買ったばかりのゲームに夢中になっていたのもあって、特別気にすることもなく過ごしていた。

音は昼でも夜でも聴こえた。

二階の自室でドアを開けたまま寝る時にも聴こえるその音をぼんやり、風に揺られた暖簾に洗濯バサミでもついていて、それが茶の間の扉や木枠にでも当たっているのかなーなんて考えていた。(風の強い日なんかに厄介だからと挟んで固定してた時期があった)

そんな感じの軽い音で、ずっとではないけれど、気がつくと鳴っていた。

二、三日経ち、音に慣れて来た頃、なんとなく思うところがあった。

朝起きて階段を降り、廊下の突き当たりにあるトイレに行く時。
トイレから出て、洗面所に向かう最中。
居間から廊下に出て、階段を上って自室に行く時。

間隔をあけて鳴る音の発生位置が、移動しているように感じたのだ。

廊下の突き当たりの壁の辺りや、玄関口、階段下の壁際から。

不思議には思ったものの、特にこわいような感じはしなかったし、ドップラー効果みたいなやつかなあ、などとスルーしていた。

そんなことより装備を充実させる為の素材集めの方が大事だった。

ゲームして夕食摂って風呂入って、夜。

いつも通り床につくと、外から聴こえる虫の声や蛙の鳴き声と別に、また耳慣れた音が響き出した。

パチ、パチ。

何の気なしに音の間隔を数えてみる。

雷が光ってから音がするまでの間をカウントするみたいに。

パチ……1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、パチ

ふんふん、13秒。

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、パチ

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、パチ

……1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、パチ

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、パチ

……13秒間隔。

しばらく、数え続けた。

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参った。ずっと、13秒間隔だ。

う、うわー、13秒。なんで13?不吉の数ですか?

確かに我が家の階段は13段……え、日本でも13は不吉だったっけ?

てか自然界できっかり13秒間隔で鳴るものってないよな……知らないだけか?

いや家の中で鳴るような音でそんな局地的な摂理そうそうないだろしかも唐突におかしい何の音だ何が鳴ってる一体何のために?

いつからだ?

たしか……

急速に思考が巡っていると隣の部屋から、父が起きて一階に降りていく音がした。

トイレか。

パチ、パチ、音は変わらず鳴っている。

心なしか移動もしている、ような気もする。

意識しなくても耳をそば立ててしまう。

深夜なのに怖さより好奇心が勝っていた。

用を足した父が部屋に戻るのを聞き届ける。

間も音の間隔はカウントし続けた。

やはり13秒間隔。はああ。

暫く経って父のいびきが聴こえ始めても、音は微かに響いていた。

実害は、ない。

うーん。

寝た。

翌日の朝食中、母に言う。

「最近、パチパチ聴こえる。なんか洗濯バサミが木枠に当たるみたいな音。廊下とかで」
「聴こえるね」

母も気にしてたみたいだ。

「あれさ、昨夜寝る時数えたら13秒間隔だった。きっかり。おかしくないかな」

「うん、廊下通る時ね、音移動するんだよ」

「やっぱし?一箇所じゃないよね」

「ん」

「いつからだっけ」

「……花だな。仏さんか何かついてきたのかもなあ」

まじか。

早々に朝食を済ませた母は、よし、と言って花瓶を携え外に出て行った。

たぶん、花を処分して、廊下の突き当たりと玄関に塩盛って、トドメとばかりに亡くなった祖母が買っていたらしい高野山のお札を階段の柱に貼ると、音が聴こえる頻度は日に日に減っていって、いつしかなくなった。

祖母は、迷信とかうるさいタイプの信心深い人だった。

母曰く

「ばあちゃんが言ってたわ、墓とか寺から物持ってくるもんじゃねえ。余計なもんついてくっから、って…… お寺の人から貰ってもだめだったか。もー貰わない!」

笑いながらそう言っていた。

結局何がどうやって音を立ててたのかわからないし、母がしたどれが効いたのかもわからないけれど……

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1432787718/l50]

 

怪談幽戯 [ 平山夢明 ]

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