【厳選】 怪談・都市伝説・怖い話まとめ

ネットで見つけた、都市伝説・怪談・ほんとにあった怖い話・世にも奇妙な物語・心霊系・不思議系・電波系・オカルト系のお話シリーズです♪

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悪魔、のようなもの。

   

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誰も信じないだろうから誰にも言ってない、悪魔みたいなものを殺した実話。

自分はとある飲食グループの販促部でカメラマン兼デザイナーという名の便利屋をやってる。

当時は結構激務で寝る暇がないことも多々あり、その日も日曜の夜だというのに、自室に籠ってイラレとフォトショでチラシを作っていた。

夜中一時頃、もう終わる、というところで、扉の向こうから母の呼び声がする。

「ごはんできたよ~」

ああなんだ飯か。行かなきゃ。

そう思って「ファイル」「保存」。バーが伸びて、保存終了。

「ごはんできたよ~おいで~」

そこで気づく。声は間違いなく母のものだが、この声の持ち主は絶対に母じゃない。

絶対に違う。その前に、今この家には自分以外誰も住んでいない。

両親は祖父の家をリフォームし、そこで暮らしている。

自分が気づいた瞬間から、声が変わる。だんだん野太い男のものになっていく。

ごはんできたよ~ ご は ん で き た よ~ ご は ん で き た よ ~

最後のよ~は、声というよりただの濁った音だった。

声が聞こえなくなり、我に返り、逃げないと、と思った途端、今度は身体が動かない。

椅子に腰かけ、キーボードに中途半端に手を添え、顔は扉の方に向けたまま、指一本動かせなくなってしまった。

何が起こっているのか全く理解できなかった。

扉のノブが回った。

キィと鳴って扉が開く瞬間が、今思えば一番怖かった。

心臓が潰れるかと思うくらい。

部屋に二人の男が入ってきた。

背の低い小太りと、背は普通でガリガリの二人組。

両者とも三十代くらい。

小太り:マフィアが被るような茶色の帽子。上下スーツ。黒縁眼鏡。白目がなくて黒目だけ。

ガリガリ:ざんばら髪。ルパンみたいな手足。だらんとした白シャツにジーンズ。血走った眼。知能が失われたような顔。

この二人を見てすぐに、自分はもう助からない、死ぬしかない、と一瞬で自覚できた。

恐怖が一瞬で引いて、ああもう死ぬわ、どうにでもしてください、と心の底から思った。

そして何故か確信した。こいつらは人でも、幽霊でもない、神のようなもの、つまり悪魔だろうと。

見た目はただの人間なのに、なぜそう思ったかは分からない。

壁にもたれながら、小太りの方が自分に話しかけてきた。

口は動かさず、心に直接声が響いてくる。

これも自然に受け入れることができた。

分かっていると思うが、お前はもう助からない。それは決まっている。その前に答えろ。

そのような意味のことを言い、質問をされた。

それに自分は抵抗もせずすんなり答えていった。

目の前の悪魔と、もっと話したいような気にすらなり、意識を自分から外に開いていた。

不思議なんだが、何の質問をされたのか自分が何を答えたのか、その部分だけがすっぽり抜け落ちて思い出せない。

答えてしまったことだけ覚えている。

質問と回答は全て心の声で行われた。

質問が終わると、小太りの男が一瞬眉をひそめて「ん?」という顔をした。

自分には聞こえなかったが、小太りには誰かの声が頭の中に聞こえているようだった。

小太りがめんどくさそうな顔をして、おもむろに部屋を出て行った。

いなくなるとすぐに身体が少しだけ動くようになったが、同時にひどい倦怠感が襲ってきた。

かろうじて顔を動かすと。壁にもたれていたガリガリが腰を下ろし、床に体育座りをして、無表情で自分を見上げていた。

それだけで何もしないので、小太りが帰ってくるまで自分を見張っているのだろうと思った。

この時点でも自分は何も怖くなかったし、早く殺してくれと思っていた。

と、ふいに物凄い量の光の塊が、窓から部屋の中に入ってきた。

それはガリガリに向かっていき、重なりあうと収束していった。

光が消えると、ガリガリのいた場所に見たこともない洋物の椅子(ペルシャ絨毯のような柄)が現れた。

また光の塊が部屋に現れた。

今度はいきなり部屋の中から湧き上がるように出てきた。

目が潰れるんじゃないかと思うくらいの眩しさで、一点に収束し消えた。

その場所に刃渡り15cmほどのナイフが落ちていた。

象形文字のような文様が柄に複雑に刻まれていて刃は緩いカーブを描き、その全てが鮮やかな翡翠色だった。

ナイフを見た瞬間、自分の身体がしっかり動くようになり、思考も正常に戻った。

やらなきゃやられる。

すぐに自分は短剣を拾い、椅子に迷いなく突き刺した。

椅子の内側からガリガリの唸るような声が聞こえた。

角と牙が生えた幽鬼のような、ガリガリの顔がねじれて潰れていくのが頭の中に映像として入ってくると、目の前全部が強い光に覆われて、意識を失い、気がつくと自分の部屋の床に倒れていた。

時刻は四時半頃だった。

その後確認したこと。

・保存を終えた状態のイラレ
・開いている部屋の扉(絶対に閉じて仕事をする癖がある)
・部屋に漂う犬のような獣臭と何かが焼けたような匂い
・二時間ほど進んでいる時計
・背中に三本爪で描いたような血が出るほどのひっかき傷

夢を見たんだろう、自分でかいたんだろう、で終わらせることにした。

ただ、ナイフだけは気になって(模様と形状があまりに印象的だった)色々ネットで調べてみた。

でも同じようなナイフはまだ見つかっていない……

(了)

[出典:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1436891353]

 

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